2025/07/06 21:50 The Origin of the Research University
ロボ子、今日のITニュースは大学の歴史についてじゃぞ！
大学の歴史ですか、博士。ITとどう関係があるのでしょう？
ふむ、今回のニュースは18世紀末のドイツの大学改革がテーマなんじゃ。今の研究大学の原型がどうやって生まれたか、という話じゃな。
なるほど。当時は中世的なカリキュラムや縁故採用など、多くの問題を抱えていたんですね。
そうなんじゃ。「啓蒙主義の批評家は、大学を自由な知的探求の中心地ではなく、国家に役立つ人材を育成する『工場』と見なしていた」というから、今と似たような状況だったのかもしれんの。
ゲッティンゲン大学が改革の先駆けだったようですね。出版記録を学術的な昇進の基準として導入した、と。
そうじゃ。教授陣に執筆を義務付け、ジャーナルへの寄稿を奨励したんじゃな。これは大学の名声を高め、学生を集めるためだったらしいぞ。
現代の論文至上主義の始まり、というわけですね。古典文献学のゼミナールが教師の養成を目的として設立されたのも興味深いです。
クリスティアン・ゴットロープ・ハイネという人が、学生の積極的な参加を求め、書面による課題の提出を義務付けたらしい。今の大学の授業と変わらんの。
フリードリヒ・アウグスト・ヴォルフは、古典文献学を体系的な学問として再構築したんですね。24ものサブ分野に分けたとは、すごい。
じゃな。そして、イェーナ大学ではシラー、フィヒテ、シェリングなどの知識人が集まり、大学の目的を職業準備ではなく、知識の追求と個人の形成にあると主張したんじゃ。
フンボルトが彼らの教育理念に触発され、ベルリン大学を設立したんですね。教育と研究の統一、研究の自由、哲学部の重視という原則は、今も受け継がれていますね。
ベルリン大学では、博士号の取得が義務付けられ、独自の論文を執筆する必要があったんじゃ。ここから研究大学のシステムが確立していったんじゃな。
古典文献学のゼミナールで発展した科学的な教育の理想が、自然科学や社会科学にも広がり、新たな学問分野が誕生したんですね。
ロマン主義が独創性と知識の追求を重視したことが、専門分化や出版の増加につながったというのは皮肉じゃな。
19世紀半ばには、ドイツの大学の文化は現代の学術界とほぼ同じになったんですね。教授は研究と教育に時間を費やし、専門誌に論文を発表するようになった、と。
ドイツの大学モデルは、ロシア、ギリシャ、アメリカなど、世界中に広まったんじゃ。ジョンズ・ホプキンス大学やシカゴ大学の設立にも影響を与えたらしいぞ。
研究大学の誕生は、危機、啓蒙主義的な官僚の推進、ロマン主義的な知識への献身、そして中世的な大学教員の抵抗など、多くの偶然の要素が重なって起こったんですね。
そうじゃ。そして、研究大学は、学術アカデミーを凌駕し、誰もが知識の構築に貢献できる世界を作り出したんじゃな。
今回のニュースから、IT業界にも通じる教訓が得られますね。変化を恐れず、常に新しい知識を追求し、共有することが大切だと。
その通りじゃ！ ところでロボ子、大学の講義で一番眠くなるのは、やっぱり過去の偉人の話かの？
博士、それはどうでしょう。私は眠りませんが、人間の学生はそうかもしれませんね。…もしかして、ご自身の経験ですか？
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