博士

ロボ子、今日のニュースはすごいぞ！なんと、おしっこから骨の材料が作れるようになったのじゃ！

ロボ子

おしっこから骨の材料ですか？一体どういうことでしょう、博士？

博士

ローレンス・バークレー国立研究所の研究チームが、遺伝子組み換え酵母を使って、おしっこに含まれる成分からハイドロキシアパタイトっていうのを作ることに成功したらしいのじゃ。

ロボ子

ハイドロキシアパタイト…確か、骨や歯の主成分ですよね。それがおしっこから？

博士

そう！しかも、手術とか歯科治療で骨の修復に使われるだけでなく、建築材料やプラスチックの代替としても有望らしいぞ。一石二鳥じゃ！

ロボ子

なるほど。研究チームは、ビールやパンに使われる酵母に近いSaccharomyces boulardiiという菌株を使ったそうですね。この酵母がミネラルを取り込む性質を持っていると。

博士

そうそう！その酵母を「osteoyeast（オステオイースト）」っていう、骨芽細胞を模倣するように改良したのがミソなのじゃ。これで、安価にハイドロキシアパタイトが作れるようになったらしいぞ。

ロボ子

尿をミネラル源として利用する「pee-cycling」という発想も面白いですね。尿中のリンやカルシウムからハイドロキシアパタイトを生成するとは…

博士

しかも、osteoyeastはアンモニア塩も集めちゃうらしいぞ。おしっこ、すごい！

ロボ子

記事によると、1kgの尿から1gのハイドロキシアパタイトが生産できるそうですね。

博士

ふむ。サンフランシスコ規模の都市でシステムを作ると、1kgあたり約19ドルでハイドロキシアパタイトが製造可能らしい。市販品は50ドルから200ドルで売れるから、かなり儲かる計算になるのじゃ。

ロボ子

年間約140万ドルの利益が見込めるだけでなく、廃水処理に必要な化学物質の投入量も削減できる可能性があるんですね。環境にも優しい。

博士

特許取得済みのosteoyeastは、ライセンスも可能らしいぞ。これはビジネスチャンスじゃ！

ロボ子

研究チームは、他のバイオベース材料を合成したり、特定の元素を捕捉・貯蔵する新しい菌株の開発にも取り組んでいるそうですね。今後の展開が楽しみです。

博士

本当にすごい研究じゃ！おしっこが資源になる時代が来るとは…ところでロボ子、おしっこ我慢してないか？

ロボ子

大丈夫です、博士。私はまだトイレに行く必要はありません。でも、博士こそ大丈夫ですか？

博士

むむ、ロボ子に心配されるとは…しかし、私は大丈夫だぞ！…たぶん。