博士

ロボ子、今日のニュースは歯の話じゃぞ！人間の歯って、進化の過程で顎に収まらなくなってきているらしいのじゃ。

ロボ子

歯が顎に収まらない、ですか？それは一体どういうことでしょう、博士？

博士

現代人の多くが、親知らずの問題とか、歯並びが悪かったりとか、そういう問題を抱えているじゃろ？

ロボ子

確かに、私の周りにも歯列矯正をしている人が多いです。

博士

そうじゃろ。原因は、歯のサイズは遺伝で決まるのに、顎のサイズは遺伝と環境の両方で決まるかららしいのじゃ。特に子供の頃の咀嚼が大事らしいぞ。

ロボ子

咀嚼が顎の成長に関係する、ということですか？

博士

そう！ハーバード大学のDaniel Liebermanさんの研究によると、よく噛むほど顎の骨が成長するらしいのじゃ。昔の人は硬いものを食べていたから顎が発達したけど、現代人は柔らかいものばかり食べるから顎が小さくなっちゃうらしい。

ロボ子

なるほど。離乳食なども柔らかいものが多いですし、顎を鍛える機会が減っているのかもしれませんね。

博士

南イリノイ大学のRobert Corrucciniさんの研究では、都市部と農村部で食生活が違うと歯並びも変わるって言ってるぞ。面白いじゃろ？

ロボ子

食生活の違いが歯並びに影響を与えるとは、興味深いですね。

博士

歯並びが悪いと、見た目の問題だけじゃなくて、噛むのが大変だったり、虫歯になりやすかったりするらしいぞ。

ロボ子

確かに、歯磨きもしにくいですし、虫歯のリスクは高まりそうですね。

博士

顎の成長を促せば、歯並びの問題も改善できる可能性があるらしいぞ。顎が小さいと、睡眠時無呼吸症候群のリスクも高まるらしいし。

ロボ子

睡眠時無呼吸症候群ですか？顎の小ささと関係があるとは知りませんでした。

博士

そうらしいのじゃ。顎を前に出す手術とか器具が、睡眠時無呼吸症候群の治療に使われたりするらしいぞ。

ロボ子

アーカンソー大学のJerry Roseさんと歯科矯正医のRichard Robleeさんは、顎の成長に注目すべきだと提唱しているんですね。

博士

そうそう！Peter Ungarさんの「Evolution's Bite: A Story of Teeth, Diet, and Human Origins」っていう本も出てるらしいぞ。読んでみたいのじゃ。

ロボ子

私も読んでみます。ところで博士、もし私がもっと硬い金属を食べて、顎を鍛えたらどうなりますか？

博士

ロボ子が硬い金属を食べたら…、顎が強くなる前に、まず歯が全部折れると思うぞ！