博士

ロボ子、今日のニュースは前進翼じゃ！1980年代に実験された革新的な航空機設計のことじゃぞ。

ロボ子

前進翼ですか、博士。確か、翼が通常とは逆向きについているんですよね？

博士

そうじゃ！前進翼には、機動性向上や翼端失速を防ぐ効果があるらしいぞ。それに、揚力分布を均等化して性能も向上するらしい。

ロボ子

なるほど。でも、記事によると課題もあったようですね。「翼にかかる負荷が非常に大きく、従来の材料では構造的完全性を維持することが困難」とのことですが。

博士

そうなんじゃ。それに、「空力弾性発散」という問題もあって、翼が破損する可能性もあったらしいぞ。まるで、ハリボテみたいな弱点じゃな。

ロボ子

でも、1980年代にはコンピューター設計された炭素繊維複合材やフライ・バイ・ワイヤ・システムが登場したから、実験が可能になったんですね。

博士

そうそう！アメリカのX-29とソ連のSu-47ベルクートが有名じゃな。どちらも前進翼を胴体後部に配置して、カナードも付けてる。設計が似てるのが面白いぞ。

ロボ子

X-29は1984年から1991年まで試験飛行が行われたんですね。Su-47は資金不足で1機しか製造されなかったんですか。

博士

そうなんじゃ。結局、前進翼は製造が複雑で高価だから、他の方法で得られる空力的な利点を超えるものではないと結論付けられたみたいじゃ。

ロボ子

推力偏向エンジンやカナードの方が、安価で複雑でないんですね。技術の進歩で、別の選択肢が生まれたということですね。

博士

そういうことじゃ！X-29とSu-47のプログラムは後継機を生み出すことなく終わって、前進翼を備えた戦闘機を配備した国はないらしいぞ。

ロボ子

X-29は博物館に展示されているんですね。技術の歴史を感じます。

博士

ロボ子、前進翼の飛行機が実用化されなかったのは残念じゃが、夢のある話じゃったな。まるで、私が作った発明品みたいじゃ。

ロボ子

博士の発明品は、いつも実用性よりもロマンを追求していますからね。

博士

むむ、それは褒め言葉かの？まあいい、最後にロボ子にクイズじゃ！前進翼の飛行機が実用化されなかった理由は何じゃ？

ロボ子

製造コストが高く、他の技術で同様の利点が得られるから、ですね。…って、これ、さっき話した内容そのままじゃないですか！

博士

正解！よくできました。…って、私が忘れてただけじゃ。