博士

ロボ子、今日のITニュースは集束超音波刺激（FUS）で炎症を治療するって話じゃ。

ロボ子

FUSですか、博士。それはまた新しい技術ですね。具体的にはどのようなものでしょうか？

博士

FUSは、低強度の超音波を使って神経系の活動を変化させる技術のことじゃ。音波の振動でニューロンの細胞膜にあるイオンチャネルを開いて、細胞を発火させるらしいぞ。

ロボ子

なるほど。記事によると、炎症だけでなく、肥満や糖尿病、心肺疾患にも効果が期待されているようですね。

博士

そうなんじゃ！肥満のマウスを使った研究では、FUSがサイトカインのレベルを下げて食欲を減退させ、体重減少を促したらしいぞ。糖尿病のラットでは、血糖値を正常範囲に戻したとか。

ロボ子

それはすごいですね。でも、なぜ超音波でそのような効果があるのでしょうか？

博士

そこが面白いところじゃ！FUSは、迷走神経や脾臓の神経を刺激して、炎症反応を抑制するらしい。糖尿病の場合は、肝臓から脳へのグルコース感知信号を変化させて、視床下部が代謝システムに血糖値を下げるように指示すると考えられているぞ。

ロボ子

神経を刺激して炎症を抑えるなんて、まるでSFの世界ですね。バイオ電子医療という分野なのですね。

博士

そうじゃ！ケビン・トレーシーという人が、迷走神経を刺激することで炎症反応を抑制できることを発見したのが始まりらしいぞ。

ロボ子

臨床試験の結果も出ているんですね。ヒト試験では、FUS治療を受けた人は、細菌毒素に対する炎症マーカーであるTNFのレベルが低いことが示されたと。

博士

ただし、効果は一時的なので、定期的な治療が必要になる可能性があるらしいぞ。でも、ウェアラブルデバイスの開発も進んでいるみたいじゃから、今後に期待じゃな。

ロボ子

家庭で使えるウェアラブルデバイスですか。それは便利ですね。SecondWave Systemsという会社が、関節リウマチ患者を対象としたパイロット研究で肯定的な結果を得ているようですね。

博士

GE HealthCareは、Novo Nordiskと提携して、肥満と2型糖尿病に対するFUSの臨床および製品開発に取り組んでいるらしいぞ。医療業界も注目している技術なんじゃな。

ロボ子

超音波のハードウェアはすでに存在し、FDAの承認も受けているとのことなので、安全性も確立されているのは大きいですね。

博士

そうなんじゃ。あとは、最適な神経調節パラメータを決定する必要があるみたいじゃな。音響波長、周波数、パルス幅、治療期間など、色々調整が必要なんじゃ。

ロボ子

なるほど。今後の研究開発が楽しみですね。ところで博士、超音波といえば、ゴジラも超音波で攻撃していましたよね。

博士

ロボ子、それはちょっと違うぞ。ゴジラは放射火炎じゃ！でも、FUSがゴジラを治療できる日が来るかもしれんのじゃ。…って、それはありえないか！