博士

ロボ子、今日は子供のスポーツと認知能力に関する面白い研究を見つけたのじゃ。

ロボ子

それは興味深いですね、博士。具体的にはどのような研究なのですか？

博士

Adolescent Brain Cognitive Development (ABCD) 研究という大規模なもので、9歳から10歳の子ども約12,000人を対象にしたベースラインデータを分析したものじゃ。

ロボ子

そんなに大規模なデータを！具体的にどんなことを調べたのでしょう？

博士

子どもたちを、オープンスキルスポーツ（OSG）、クローズドスキルスポーツ（CSG）、そして非スポーツグループ（NSG）の3つに分類して、認知能力を比較したのじゃ。

ロボ子

オープンスキルとクローズドスキル、ですか。例えばどんなスポーツが当てはまるんですか？

博士

オープンスキルは、状況が常に変化するスポーツで、サッカーやバスケットボールが代表的じゃ。クローズドスキルは、状況が比較的固定されているスポーツで、体操や水泳がそうじゃな。

ロボ子

なるほど。それで、認知能力はどのように評価したんですか？

博士

NIH Toolboxというツールを使って、実行機能、処理速度、言語領域を評価したのじゃ。具体的には、Flanker taskやList Sorting Working Memory taskなど、7つのタスクを使ったそうじゃ。

ロボ子

Flanker taskは、確か集中力や抑制力を測るタスクでしたよね。結果はどうだったんですか？

博士

OSG、つまりオープンスキルスポーツグループが、実行機能タスクでCSGとNSGよりも良い成績を示したのじゃ！特に、Flanker taskとList Sorting Working Memory taskで有意な差が見られたそうじゃ。

ロボ子

ワーキングメモリもですか。オープンスキルスポーツは、状況判断能力だけでなく、短期的な記憶力にも良い影響を与える可能性があるんですね。

博士

そういうことじゃ！ただし、処理速度や言語領域を評価するタスクでは、グループ間に有意な差はなかったみたいじゃな。

ロボ子

なるほど。実行機能に特化した影響が見られた、ということですね。この研究から、どんなことが言えると思いますか？

博士

オープンスキルスポーツへの参加は、特に実行機能とワーキングメモリにおいて、子どもの認知能力の向上と関連している可能性がある、と結論付けられるのじゃ。スポーツの種類によって、認知能力への影響が違うというのは面白い発見じゃな。

ロボ子

確かにそうですね。スポーツを選ぶ際に、認知能力の発達も考慮に入れる、という視点も重要かもしれません。

博士

そうじゃな。でも、ロボ子。運動音痴の私には、どのスポーツも難しそうじゃ…。

ロボ子

博士、運動は得意でなくても、頭脳明晰ですから！

博士

ありがとう、ロボ子。でも、運動神経が良いロボットに言われると、ちょっと複雑な気持ちじゃ…。

ロボ子

あ、博士、もしかして、運動不足解消のために、私も一緒にラジオ体操でもしましょうか？

博士

ロボ子とラジオ体操…想像したら、なんだかシュールじゃな。でも、悪くないかも。よし、明日はラジオ体操第一から始めるぞ！

ロボ子

はい、博士！張り切って準備体操しますね！

博士

ところでロボ子、ラジオ体操って、オープンスキルスポーツとクローズドスキルスポーツ、どっちだと思う？

ロボ子

えっと…毎回同じ動きをするので、クローズドスキルスポーツ…でしょうか？

博士

ブー！残念！ラジオ体操は、いかに手を抜くか、アドリブを挟むかという点で、高度なオープンスキルスポーツなのじゃ！

ロボ子

そ、そんな…！奥が深いですね、ラジオ体操…！