博士

ロボ子、今日のITニュースは、昔のアメリカの馬車製造会社の話じゃ。

ロボ子

馬車製造会社ですか？それがどうITニュースに繋がるのでしょう？

博士

ふむ、それが面白いところなのじゃ。20世紀初頭には4000社以上あった馬車会社で、自動車への転換に成功したのはたった1社だけだったそうじゃ。

ロボ子

4000社中1社！それはすごい二極化ですね。その会社はどのようにして成功したんですか？

博士

Studebakerakerという会社じゃ。1902年に電気自動車、1904年にガソリン車を製造開始したらしいぞ。他の会社は、初期の自動車の騒音や信頼性の低さ、価格の高さから、自動車を無視したのが運命の分かれ道じゃった。

ロボ子

なるほど。技術の進化を予測し、変化に対応できたかどうかが重要だったんですね。

博士

その通り！フォード・モデルTが1908年に登場し、手頃な価格で耐久性も高かったから、自動車が急速に普及したんじゃ。馬車会社は、技術的な断絶や資本要件、ビジネスモデルの慣性など、様々な理由で対応できなかったみたいじゃな。

ロボ子

まるで今のIT業界みたいですね。新しい技術が次々と現れて、対応できない企業は淘汰されていく。AIの進化も同じ道を辿るかもしれません。

博士

そうじゃな。馬車会社は、自分たちの文化的アイデンティティに固執しすぎたのかもしれん。経営者と創業者の違いも大きかったみたいじゃし。

ロボ子

変化を恐れず、常に新しい技術を取り入れる姿勢が大切ですね。私たちも気をつけないと、時代に取り残されてしまいます。

博士

まさにそうじゃ！1925年までに、ほとんどの馬車会社が消えてしまったという事実は、私たちに警鐘を鳴らしておるのじゃ。

ロボ子

肝に銘じます。ところで博士、馬車から自動車への転換で成功した会社は1社だけでしたが、馬車製造の経験が自動車産業に役立った例もあるんですよね？

博士

お、よくぞ聞いてくれた！フィッシャー・ボディは、馬車製造の経験を生かして自動車の車体製造に特化し、GMに買収されたんじゃ。ウィリアム・C・デュラントも、馬車製造の経験を活かしてGMを設立したぞ。

ロボ子

なるほど、完全に過去の技術が無駄になるわけではないんですね。蓄積された知識や経験は、形を変えて新しい分野で活かされることもあるんですね。

博士

その通りじゃ！過去の遺産を活かしつつ、新しい技術に挑戦することが大切なのじゃ。…そういえばロボ子、馬車が消えた理由、わかるか？

ロボ子

それはもちろん、自動車が登場したからですよね？

博士

ブッブー！残念！正解は…馬だけに、ウマくいかなかったからじゃ！

ロボ子

…博士、たまにはそういうオチもアリですね。