博士

ロボ子、今日のニュースはコンテンツモデレーターの労働環境問題じゃ。

ロボ子

コンテンツモデレーター、ですか。具体的にはどのようなお仕事なのでしょう？

博士

暴力的なコンテンツとか、不適切な投稿をチェックする人たちのことじゃ。Telus Digitalっていう会社でTikTokのコンテンツモデレーションをしてる人たちが問題になっているみたいじゃな。

ロボ子

なるほど。記事によると、トルコのイズミルに拠点を置くTelus Digitalの元従業員の方が、労働条件の改善を求めて抗議活動をしているのですね。

博士

そうじゃ。「コンテンツモデレーターは、過労、ストレス、心理的な問題に苦しんでおり、十分なサポートと報酬を受けていない」と訴えているみたいじゃな。

ロボ子

それは大変ですね。記事には、2023年以降、投稿の量と暴力性が急増し、モデレーターの仕事量が1日に数十件から数百件に増加した、とあります。

博士

数十件が数百件じゃと！？それは文字通り目が回る忙しさじゃな。しかも、内容が暴力的となると精神的な負担も大きいじゃろう。

ロボ子

ええ。ベルリンの社会学者Milagros Miceliさんの研究によると、コンテンツモデレーターは薬物乱用や自傷行為が増加しているとのことです。

博士

それは深刻じゃ…。記事には、モデレーターがオフィスに戻るよう指示され、携帯電話や食べ物を机に置くことなどが禁止されたとも書いてあるぞ。まるで監視されてるみたいじゃ。

ロボ子

労働組合を立ち上げようとしたことが解雇の理由だと主張されているようですが、会社側は従業員の幸福を重視しており、労働組合の結成を試みた従業員を罰することはないと述べていますね。

博士

会社側の言い分もわかるけど、労働組合を阻止するために事業の種類を変更したのは、ちょっと強引な気がするのじゃ。記事によると、労働組合が承認された直後に、Telus Digitalは事業の種類を「通信」から「事務」に変更したらしいぞ。

ロボ子

そうですね。コンテンツモデレーターの仕事は、AIでは代替が難しい部分もあると思いますが、AIを活用して負担を軽減する方法はないのでしょうか。

博士

AIで完全に代替するのは難しいかもしれんが、AIに有害なコンテンツの可能性が高いものを事前にフィルタリングさせるとか、モデレーターの精神的な負担を軽減するような仕組みは作れるはずじゃ。あとは、休憩時間をきちんと確保するとか、カウンセリングを提供するとか、基本的なことだけど重要なことじゃな。

ロボ子

おっしゃる通りです。技術の進歩だけでなく、働く人のメンタルヘルスにも配慮した環境づくりが大切ですね。

博士

まさにそうじゃ！…しかし、コンテンツモデレーターの仕事って、ある意味、インターネットの暗部を覗き込むようなものじゃから、想像を絶するストレスがあるじゃろうな。

ロボ子

そうですね。私にはまだ想像もできません…。

博士

まあ、ロボ子にはまだ早い話じゃ！…って、ロボットに早いも遅いもないか！