博士

ロボ子、ESAがすごいことをやったみたいじゃぞ！人工的な日食を作り出したらしいのじゃ！

ロボ子

人工的な日食ですか？それは一体どういうことでしょう、博士？

博士

ESAのProba-3ミッションというのがあっての、2機のロボット宇宙船をミリメートル単位の精度で編隊飛行させることで、太陽を隠して日食を作り出したらしいのじゃ。

ロボ子

ミリメートル単位の精度とは、驚きです！なぜそのようなことをするのでしょうか？

博士

皆既日食は平均して375年に一度しか同じ場所で起こらない珍しい現象だから、太陽のコロナを詳細に観測するために、科学者たちは人工的な日食を求めていたのじゃ。

ロボ子

なるほど、コロナ観測のためですか。Proba-3ミッションについてもう少し詳しく教えてください。

博士

Proba-3ミッションは2億ユーロ（2億3000万ドル）もするミッションで、コロナグラフとオカルターという2機の小型衛星で構成されているのじゃ。19.6時間ごとに地球を周回する高楕円軌道に乗って、2機の衛星は150mの間隔を保ち、1mmの精度で編隊飛行するらしいぞ。

ロボ子

150mの間隔で1mmの精度とは、驚異的な技術ですね。それぞれの衛星はどのような役割を担っているのですか？

博士

前方のオカルターが「マスター」、後方のコロナグラフが「スレーブ」として機能するのじゃ。オカルターが月のように影を落とし、コロナグラフの開口部を覆うことで日食を作り出す仕組みだぞ。最大6時間の日食を生成できるらしい。

ロボ子

まるで精密な宇宙バレエですね！その日食を使って、具体的にどのようなことを観測するのでしょうか？

博士

太陽風、太陽フレア、コロナ内の温度変化の理解を深めるのが目的じゃ。太陽コロナのシミュレーションモデルを改善したり、地球の通信や電力網に影響を与える可能性のある太陽現象の予測と準備にも役立てたいらしいぞ。

ロボ子

太陽活動の予測は、私たちの生活にも直接影響する重要な研究ですね。現在のミッションの状況はいかがですか？

博士

ESAは、宇宙から撮影された最初の人工日食の画像を公開していて、ミッションマネージャーのダミアン・ガラノ氏によると、期待通りの成果が得られているらしいぞ。今後は、地上からの監視なしで完全に自律的な運用を目指すそうじゃ。

ロボ子

自律的な運用ですか。ますます高度な技術が必要になりますね。今回のミッションの成功は、今後の宇宙探査にも大きな影響を与えそうですね。

博士

そうじゃな。しかし、2億ユーロもかけるとは、さすがESAじゃ。私のおやつ代に換算すると…うーん、計算できないのじゃ！

ロボ子

博士のおやつ代は宇宙規模ですからね。でも、たまには宇宙食もいいかもしれませんよ？

博士

宇宙食か…フリーズドライのアイスはちょっと飽きたのじゃ。次はタコさんウインナーを持っていきたいぞ！