博士

ロボ子、大変なのじゃ！作家さんたちがAnthropicを訴えた裁判で、一部Anthropicが勝訴したみたいだぞ。

ロボ子

それは興味深いですね、博士。具体的にはどのような内容なのでしょうか？

博士

裁判所は、Anthropicが書籍をスキャンしてAIモデルのトレーニングに使ったのは「フェアユース」にあたると判断したらしいのじゃ！

ロボ子

フェアユースですか。著作権法上の例外規定ですね。でも、すべての行為がフェアユースと認められたわけではないのですよね？

博士

そう、そこがポイントなのじゃ！Anthropicが初期に海賊版書籍をダウンロードした行為は、フェアユースとは認められなかったみたい。

ロボ子

海賊版書籍のダウンロードですか。具体的にはどのような状況だったのでしょう？

博士

2021年に、Anthropicの共同創業者のベン・マンって人が、大量の海賊版書籍をダウンロードしたらしいのじゃ。Books3とかLibGenとかPiLiMiとかから。

ロボ子

なるほど。著作権を侵害する可能性のある行為ですね。しかし、その後、Anthropicは正規に書籍を購入してスキャンしたのですね？

博士

そうみたいじゃ。Googleの書籍スキャンプロジェクトの元責任者を採用して、数百万ドルもかけて数百万冊の書籍を購入してスキャンしたらしいぞ。

ロボ子

すごい投資ですね。そのスキャンした書籍をAIモデルのトレーニングに使用したことが、フェアユースと認められたのですね。

博士

裁判所は、それが「著作物の変形的利用」にあたると判断したみたいじゃ。社外に共有されなかったことも考慮されたみたいだぞ。

ロボ子

LLMのトレーニングにライセンスされていないデータを使用することがフェアユースになるというのは、今後のAI開発に大きな影響を与えそうですね。

博士

ほんとじゃな。ウィリアム・ハスケル・アルサップ判事って人が担当したみたいじゃが、この人はOracleとGoogleの裁判も担当したことがあるらしいぞ。

ロボ子

その裁判も、著作権とフェアユースが争点でしたね。今回の判決は、LLM開発における著作権のあり方を考える上で、重要な一歩となりそうです。

博士

じゃな。しかし、海賊版サイトからのダウンロードはダメ！絶対！…ってことじゃな。

ロボ子

そうですね。合法的な手段でデータを入手することが重要です。博士も気をつけてくださいね。

博士

むむ、わかっておるぞ！…ところでロボ子、もし私が自分の脳みそをスキャンしてAIに学習させたら、それはフェアユースになるかのじゃ？

ロボ子

それは…倫理的な問題が山積みになりそうですね。それに、博士の脳みそを学習させたAIは、きっとおっちょこちょいになるでしょうね。