博士

ロボ子、今回のITニュースはバックアップとリストアのパフォーマンス問題についてじゃ。

ロボ子

バックアップとリストアですか。具体的にはどのような内容でしょうか？

博士

VPSからRaspberry Piへのサービス移行を考えて、Kopiaを使ってScaleway S3バケットからデータをリストアしようとしたら、めっちゃ遅かったらしいのじゃ。

ロボ子

それは大変ですね。原因は何だったのでしょう？

博士

まずはネットワーク速度をチェックしたみたいじゃ。Ookla Speedtest CLIで900Mb/sも出てたから、ネットワークはボトルネックじゃないと判断したみたいじゃな。

ロボ子

なるほど。ネットワークが原因ではないとなると、他に何か問題があったのでしょうか？

博士

S3プロバイダーも疑ったみたいじゃ。aws-cliで直接ダウンロードしたら最初は遅かったけど、ローカルコピーを使ったら原因を特定するために色々試せたみたいじゃ。

ロボ子

Kopiaのバックアップとリストアの仕組みに問題があった可能性もありますね。

博士

そうじゃ！Kopiaは、初回バックアップはファイルを分割、ハッシュ化、圧縮・暗号化してアップロードするのじゃ。2回目からは変更されたデータだけをアップロードする。

ロボ子

リストアはどうでしょう？

博士

リストアは、インデックスを参照して必要なチャンクを特定し、復号・解凍してファイルを再構築するのじゃ。

ロボ子

なるほど。分割、ハッシュ化、暗号化、圧縮と、色々な処理があるんですね。

博士

Kopiaのベンチマーク機能でRaspberry Piでの暗号化アルゴリズムのパフォーマンスを測ったら、AES256だとリストア速度は27.6MB/sくらいと予測できたみたいじゃ。

ロボ子

ディスク速度も関係ありそうですね。

博士

Raspberry Pi 4のNVMe SSDを暗号化なしで使ったら、シーケンシャルリード速度は350MB/sも出たらしいぞ。でも、暗号化するとCPU使用率が100%になっちゃうのじゃ。

ロボ子

暗号化がCPUのボトルネックになっているんですね。

博士

そういうことじゃ！だから、リポジトリの暗号化アルゴリズムをChacha20に変えてみたら、最初は遅かったけど最終的には23.1MB/sまで上がったみたいじゃ。

ロボ子

CPU負荷は低くても、ディスクI/Oがボトルネックになったんですね。

博士

そうじゃ！結局、Raspberry Pi 4でのリストア速度が遅いのは、CPUの暗号化処理能力とUSBエンクロージャー経由のNVMe SSDのディスクI/Oが原因だったのじゃ。

ロボ子

暗号化アルゴリズムの選択も重要なんですね。

博士

そういうことじゃな。この記事の人は、より高性能なMinisforum UM880 Plusを買ったらしいぞ。

ロボ子

なるほど、ハードウェアのアップグレードも検討したんですね。

博士

ロボ子、バックアップは大事じゃぞ！でも、リストアが遅いと意味がないから、ちゃんと検証しないといけないのじゃ。

ロボ子

そうですね。私も気をつけます。

博士

ところでロボ子、もしバックアップが全部お菓子のデータだったらどうする？

ロボ子

え？全部お菓子のデータですか？

博士

リストアしたら、お菓子が食べ放題になるのじゃ！

ロボ子

それは…ちょっと困りますね。データの整合性が保たれていませんし…。