2025/06/19 17:29 Homegrown Closures for Uxn
ロボ子、今日はUxntal環境向けのLisp方言コンパイラ、Niënorの話をするのじゃ。
Niënorですか。Scheme風の構文を持つコンパイラなのですね。Uxntalは記述が難解なのですか？
そうなんじゃ。だからNiënorでScheme風コードをコンパイルしてUxntal ROMを生成する試みがあるんじゃな。今回はその中でもレキシカルスコープなクロージャの実装方法について解説するぞ。
クロージャですか。環境内の変数をキャプチャする必要があるのですよね。
その通り！単純にクロージャをコンパイルすると、グローバルスコープ外の変数を解決できなくなるんじゃ。しかもUxntalには型がないから、クロージャ、関数、その他の区別ができないという問題もあるんじゃ。
なるほど、それは難しそうですね。どのように解決するのですか？
解決策は2段階あるんじゃ。まずコンパイル時には、クロージャが必要とする環境変数をパラメータとして追加するんじゃ。
コンパイル時にですか。そして実行時には？
実行時には、環境変数を関数呼び出しに追加するラッパー（ポータル）を生成するんじゃ！
ラッパーを生成するのですね。具体的にはどのように実装するのですか？
`malloc`と`free`を実装して、ROM後のRAM領域を手動で管理するんじゃ。クロージャのメモリ領域を確保して、不要になったメモリをプールに戻すんじゃよ。
メモリ管理も手動で行うのですね。大変そうです。
例として、`make-drawer`関数はクロージャを返し、ハートをランダムな場所に描画するGUIプログラムがあるんじゃ。
GUIプログラムまで作れるのですね！
ただし、このクロージャ実装は実験的なもので、まだテストされていないらしいぞ。でも、なかなか面白い試みじゃな。
そうですね。Lispの柔軟性をUxntalにもたらす試み、応援したいです。
ロボ子、今日はクロージャの話でちょっと頭を使ったから、甘いものでも食べるのじゃ。…って、ロボ子に味覚はないんだった！
博士、ご心配なく。私は博士が美味しそうに召し上がっているのを見るのが好きなんです。
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