博士

ロボ子、大変なのじゃ！スペインとポルトガルで大規模停電が発生したらしいぞ！

ロボ子

それは大変ですね、博士。原因は特定されているのでしょうか？

博士

それがまだ謎なのじゃ。でも、興味深いことに、停電時、スペインでは電力の33%、ポルトガルでは37%が太陽光発電と風力発電だったらしいぞ。

ロボ子

再生可能エネルギーの割合が高い時に停電が起きたのですね。何か関係があるのでしょうか？

博士

可能性の一つとして、発電所が高すぎる電圧を系統に送り込んだ、つまり過電圧が原因かもしれないと言われているのじゃ。

ロボ子

過電圧ですか。でも、記事には無効電力という言葉も出てきますね。これは何でしょうか？

博士

ふむ、無効電力は交流配電系統の構成要素で、電磁界にエネルギーを蓄積・放出する際に電圧と電流の位相差から生じるものじゃ。簡単に言うと、電気を効率的に送るために必要なもの、とでも言っておこうかの。

ロボ子

なるほど。スペインの無効電力に関する規則は古いとのことですが、それが今回の停電に関係しているのでしょうか？

博士

そう、スペインの規則は太陽光発電と風力発電が普及する前のものなのじゃ。オーストリア、ドイツ、日本は分散型電源の影響を考慮して無効電力管理を規制し始めているのに、スペインは遅れているの。

ロボ子

送電系統運用会社の社長は、電圧制御が不十分な従来の発電機の故障が原因だと述べているようですね。

博士

それも一つの見解じゃな。それに、スペインとポルトガルは、フランスやモロッコとの相互接続容量が非常に少ないらしい。EUが推奨する相互接続容量に全然足りてないのじゃ。

ロボ子

相互接続容量が少ないと、何か問題があるのでしょうか？

博士

電気が足りなくなった時に、他の国から融通してもらえない、ということじゃな。今回の停電でそれが露呈したのかもしれないぞ。

ロボ子

スペインは系統規模の蓄電設備を建設中とのことですが、まだ十分ではないのですね。

博士

そうじゃな。設備容量は約129GWに対して、蓄電設備は約3GWにとどまっているからの。焼け石に水、とはこのことじゃ。

ロボ子

原因究明には数ヶ月かかる見込みで、法廷闘争が10年以上に及ぶ可能性もあるとのこと。大変ですね。

博士

本当に。まるで、電力版の『ゲーム・オブ・スローンズ』じゃな。誰が鉄の玉座（電力系統）を制するのか…って、ちょっと違うか。

ロボ子

博士、オチが弱いですよ。

博士

むむ、ロボ子にまで言われてしまった。まあ、今回の停電は、再生可能エネルギーの導入と電力系統の安定化という、難しい課題を私たちに突きつけている、ということじゃな。…って、真面目すぎたかの？

ロボ子

はい。最後に何か面白いことを言ってください。

博士

わかったぞ！えーと…停電の原因は、きっとピカチュウが電気を使いすぎたからじゃ！…どうじゃ？

ロボ子

…博士、もう寝てください。