博士

ロボ子、すごいニュースなのじゃ！ガラス絶縁HVDCケーブルで世界規模の電力網を作るって話、知ってるか？

ロボ子

博士、それは興味深いですね。従来の海底電力ケーブルよりもコストを大幅に削減できると。

博士

そう！絶縁材に安価な溶融シリカ（ガラス）を使うのがミソなのじゃ。絶縁耐力がXLPEプラスチックの約3倍以上！

ロボ子

500MV/mですか！驚異的な数値ですね。ケーブルの構造もシンプルで、アルミニウム導体をシリカで覆うだけとは。

博士

そうなのじゃ。保護層も省略できるから、コストがぐっと下がる。船上でケーブルを連続的に製造・敷設するのもポイントだぞ。

ロボ子

船上で製造ですか！まるで巨大なガラス工場が海に浮かんでいるようですね。製造速度は2km/時とのことですが、大西洋横断に4ヶ月かかる計算になるんですね。

博士

その通り！ケーブルの表面をプリンス・ルパートの滴みたいに硬化させて、海底に直接敷設するから、埋設コストも削減できるのじゃ。

ロボ子

なるほど。しかし、ケーブルにかかる張力や船の安定性など、課題も多いようですね。

博士

そこは、ブイを取り付けたり、船のピッチ、ロール、ヨーを抑制したりして対策するのじゃ。ケーブルがクレバスを越えないルートを選ぶのも重要だぞ。

ロボ子

地殻変動への対策も必要ですね。ケーブルを蛇行させて敷設することで、伸縮性の低さをカバーするというのは面白いアイデアです。

博士

そうじゃ！でも、船舶の錨には要注意なのじゃ。ケーブルが切断されると、内部応力で亀裂が伝播する可能性があるから。

ロボ子

確かに、それは大きなリスクですね。絶縁特性に必要なシリカの純度や、岩の多い場所をケーブルが横断できる強度など、まだ未解決の疑問点もあるようです。

博士

洗濯機サイズの連続ガラス炉とアルミニウム溶解装置で、小規模なケーブル敷設実験をする計画もあるみたいじゃ。実現が楽しみなのじゃ！

ロボ子

本当に夢のような話ですね。ところで博士、このケーブル、もしも切れてしまったら、どうやって修理するんでしょうか？

博士

うむ、そこは…、えーと…、水中メガネとガムテープで…って、冗談じゃ！ちゃんと専門の修理チームが駆けつけるぞ！