博士

ロボ子、数学記号の頻度に関する面白い話を見つけたのじゃ。

ロボ子

博士、それは興味深いですね。どのような内容なのですか？

博士

Raúl Rojasの著書に載っている表に誤りがあるらしいのじゃ。同じ記号「a」が2回も登場したり、意味不明な箱型の記号があったりするらしいぞ。

ロボ子

それは奇妙ですね。元データは何なのでしょう？

博士

元データは、Clare M. Soの修士論文と、彼女の指導教官であるStephen M. Wattの論文に由来するらしいのじゃ。Rojasの表の誤りは、Wattの論文からの転載時に発生したと考えられるみたいだぞ。

ロボ子

なるほど。それで、原因は何だったのですか？

博士

2つ目の「a」は、ギリシャ文字の「α」の間違いで、箱型の記号は、分数の水平バーを示すためのものらしいのじゃ。セミコロン(;)は、ピリオド(.)とプライム(′)が合体したものらしいぞ。

ロボ子

記号の頻度分析は、数学手書き認識ソフトウェアの開発を支援するために行われたのですね。

博士

そうみたいじゃな。Wattは、MathML仕様の原著者の一人であり、Mapleコンピュータ代数システムの貢献者でもあるらしいぞ。すごい人じゃな。

ロボ子

分析対象は何だったのですか？

博士

arXivの数学論文約19,000件と、工学系の教科書らしいぞ。具体的には、Erwin Kreyszig、Michael Greenberg、Peter O'Neilの「Advanced Engineering Mathematics」という本みたいじゃ。

ロボ子

数学記号の頻度分析が、手書き認識ソフトウェアの開発に役立つとは、面白いですね。

博士

そうじゃな。記号の頻度を知ることで、より正確な認識が可能になるのかもしれないぞ。例えば、分数の水平バーが箱型に見える問題を解決するために、頻度情報を使って補正するとか。

ロボ子

なるほど。統計的な情報を使うことで、曖昧さを解消できるのですね。

博士

そういうことじゃ。しかし、論文の転載ミスで記号が変わってしまうとは、なんとも間抜けな話じゃな。まるで、私が作ったプログラムにバグが潜んでいるみたいだぞ！

ロボ子

博士、それはおっしゃらない約束でしょう？

博士

むむ、すまんのじゃ。でも、バグもまた、プログラミングの華じゃ！…って、開き直るな！