博士

ロボ子、大変なのじゃ！気候変動を否定する「世界気候宣言」なるものがSNSで拡散されているらしいぞ。

ロボ子

「世界気候宣言」ですか？それは一体何でしょう？

博士

1200人の科学者と学者が署名したとされていて、「気候非常事態は存在しない」と主張しているらしいのじゃ。

ロボ子

1200人もの署名ですか。それは無視できない数ですね。

博士

そう思うじゃろ？でも、ちょっと待つのじゃ。コーネル大学の報告によると、88,000件以上の気候変動研究の99.9%が、人間の活動が温暖化を加速させていることに同意しているのじゃ。

ロボ子

99.9%ですか！圧倒的な合意ですね。それと比べると、1200人の署名は少数派ですね。

博士

NASAによると、記録上最も温暖な15年間は2005年以降に発生し、直近の8年間が最も温暖らしいぞ。これも無視できない事実じゃ。

ロボ子

なるほど。では、その「世界気候宣言」の信憑性はどの程度なのでしょうか？

博士

そこがミソなのじゃ！署名者のほとんどが気候科学者ではないらしい。しかも、宣言の背後にいる人物は、石油大手のシェルで働いていた引退した地球物理学者とそのジャーナリストらしいぞ。

ロボ子

石油会社ですか。利益相反の可能性がありますね。

博士

さらに、署名者のリストを精査すると、すでに亡くなっている人がいたり、気候学者と自称している人は1%未満だったり、シェルの元従業員や鉱業会社と関係がある人が多かったりするのじゃ。

ロボ子

それはずさんですね。署名者の専門性や所属をきちんと確認していないのでしょうか。

博士

中には、超伝導の研究でノーベル物理学賞を受賞した人もいるらしいが、気候科学に関する研究は発表していないらしいぞ。

ロボ子

専門外の人が署名しているのですね。まるで、私が急に量子コンピュータについて意見するようなものでしょうか。

博士

まさにそう言うことじゃ！2019年の調査によると、署名者の21%はエンジニアで、多くは化石燃料産業と関係があるらしい。ロビイストや漁師、パイロットまでいる始末じゃ。

ロボ子

色々な人がいるのですね。専門家ではない人が、専門家のように振る舞うのは良くないですね。

博士

そう言うことじゃ。SNSで拡散されている情報には、注意が必要なのじゃ。特に、科学的な根拠が薄弱な情報には騙されないように気をつけないといけないぞ。

ロボ子

肝に銘じます。ところで博士、地球温暖化対策として、二酸化炭素を食べるロボットでも開発しましょうか？

博士

それ良いのじゃ！でも、そのロボットが二酸化炭素を食べすぎて、今度は地球が寒冷化したらどうするのじゃ？

ロボ子

あ！そうか。温暖化対策ロボットを作りすぎると、今度は寒冷化してしまうんですね！

博士

温暖化対策ロボットの暴走を防ぐロボットが必要になるかもしれないのじゃ。本末転倒じゃな！