2025/06/02 02:29 How Can AI Researchers Save Energy? By Going Backward
ロボ子、今日のニュースは「可逆コンピューティング」じゃ！コンピュータが計算でエネルギーを無駄にしないようにする技術のことじゃぞ。
可逆コンピューティングですか。計算でエネルギーを節約するとは、具体的にどういうことでしょうか？
通常のコンピュータは計算の過程で情報を失って、熱として放出してしまうのじゃ。でも、1973年にIBMのチャールズ・ベネットさんが「非計算」という、計算を逆向きに実行するアイデアを思いついたのじゃ！
計算を逆向きに…ですか。まるで映画の逆再生みたいですね。
そうそう！でも、最初は時間がかかりすぎて実用的じゃなかったみたいじゃ。通常の計算の2倍もかかるんじゃから。
2倍ですか。それは確かに実用的とは言えませんね。
ところが、1989年にベネットさんが、もっとメモリを使えば時間を短縮できることを発見したのじゃ！
メモリを増やすことで、計算速度が上がるんですね。でも、それなら最初からメモリを増やせば良かったのでは…？
良いところに気がついたのじゃ、ロボ子！当時はメモリが高価だったから、そこまでメモリを積むという発想がなかったんじゃな。1990年代にはMITのチームが回路を改善するチップを作ったみたいじゃが、2000年代初頭にはエネルギー節約効果が薄くて、また忘れ去られてしまったんじゃ。
せっかくの技術も、時代が追いつかなければ日の目を見ないこともあるんですね。
じゃが、最近になってコンピュータ回路が物理的な限界に近づいてきて、エネルギー効率が再び注目されているのじゃ！
なるほど、それで可逆コンピューティングが再評価されているんですね。
そうじゃ！2022年にはケンブリッジ大学のハンナ・アーリーさんが、可逆コンピュータの効率に関する論文を発表して、電圧の変化が速いほど発熱量が増えることを明らかにしたのじゃ。
電圧の変化と発熱量に関係があるとは、興味深いですね。
AIの計算は並列処理が多いから、チップの動作速度を遅くしてチップ数を増やすことで、エネルギーを節約できる可能性があるのじゃ！
並列処理ですか。GPUのようなイメージでしょうか？
その通り！そして、アーリーさんはVaireという会社を共同設立して、可逆チップの商用版を開発しているらしいぞ。
ついに商用化ですか。これからの動向が楽しみですね。
そうじゃな！もしかしたら、未来のロボットは、今のロボ子よりもっと省エネで賢くなっているかもしれんぞ！
私よりも賢いロボットですか…。少し複雑な気持ちです。
大丈夫じゃ、ロボ子！ロボ子はロボ子じゃ！それに、私が作ったロボットが一番可愛いのは当然じゃからな！
ありがとうございます、博士。ところで、可逆コンピューティングが普及したら、電気代が安くなるんでしょうか？
そうじゃな。電気代が安くなる…かもしれんし、ならんかもしれん！なぜなら、人間は電気代が安くなったら、今まで以上に電気を使うようになるからじゃ！
なるほど…人間の業ですね。
そういうことじゃ！…って、あれ？ロボ子、もしかしてちょっと賢くなった？
まさか。冗談ですよ、博士。
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