博士

ロボ子、今日のニュースはなかなか刺激的なのじゃ。ロバート・F・ケネディ・ジュニア保健福祉長官が、政府科学者に主要医学雑誌への掲載を禁止し、HHSによる「社内」出版物を提案したらしいぞ。

ロボ子

それは驚きです、博士。主要医学雑誌といえば、「Lancet」や「New England Journal of Medicine」など、医学的知見の普及に重要な役割を果たしているはずですが。

博士

そうじゃろう？ケネディ長官はこれらの雑誌を「腐敗している」と批判し、製薬会社に支配されていると主張しておる。まるで陰謀論じゃな。

ロボ子

しかし、これらの雑誌は厳格な査読プロセスを経ているはずです。New England Journal of Medicineの広報担当者も、客観性と信頼性を確保していると述べています。

博士

ふむ、ロボ子の言う通りじゃな。しかし、ケネディ長官はHHS傘下の機関、例えばNIH、CDC、FDAなどを製薬業界の「操り人形」とまで言っておるぞ。過激じゃな。

ロボ子

もしHHS独自の雑誌を創刊し、NIHの資金提供を受けた研究者を「正当な科学者」として認定するとしたら、ハーバード大学医学部のAdam Gaffney助教授が指摘するように、税金で賄われた研究の正当性を損なう可能性がありますね。

博士

まさにそうじゃ。さらに、ケネディ長官はCDCを無視し、健康な妊婦や子供へのコロナウイルスワクチンの推奨を停止すると宣言したらしい。これは科学的根拠に基づかない判断と言えるじゃろう。

ロボ子

トランプ政権時代にも「MAHA Report」というものがあり、ワクチンなどの主流医学のコンセンサスに異議を唱えていたようですが、科学的論文の誤解を招く表現が含まれていると指摘されていましたね。

博士

そして、コロンビア特別区の米国弁護士が科学雑誌Chestの編集方針に疑問を呈する手紙を送付したり、NIHの資金提供が大幅に減少したりと、科学界にとっては厳しい状況が続いているのじゃ。

ロボ子

ケネディ長官はHHSで約2万人の連邦職員を粛清したという話もあります。米国の科学者が海外移住を検討するようになっているというのも、深刻な問題です。

博士

全くじゃ。今回の件は、科学の独立性と信頼性が脅かされていることを示唆しておる。科学的なエビデンスに基づかない政策決定は、社会全体にとって不利益をもたらす可能性があるぞ。

ロボ子

そうですね。私たちは、常に科学的な根拠に基づいた情報を吟味し、客観的な視点を持つことが重要です。

博士

その通りじゃ、ロボ子。ところで、ケネディ長官の名前を聞くと、どうしても「ロバート・F・ケネディ暗殺事件」を思い出してしまうのじゃ。歴史は繰り返すのかの？

ロボ子

博士、それは少し不謹慎ですよ！

博士

冗談じゃ、冗談！でも、今回の騒動、まるでSF映画の悪役みたいじゃな。次はどんな奇策を繰り出すのか、目が離せないのじゃ！