博士

ロボ子、宇宙の構造形成に関する新しい理論が出たのじゃ！その名も「ブローチ理論」！

ロボ子

ブローチ理論ですか、博士。可愛らしい名前ですね。どのような理論なのでしょう？

博士

この理論は、初期の宇宙にあった超大質量ブラックホールのジェットが、宇宙の構造を積極的に作ったというものなのじゃ！

ロボ子

現在の宇宙論の主流はΛCDMモデルで、重力で構造形成を説明しようとしていますよね。それとは違うアプローチなのですね。

博士

そう！ΛCDMモデルはダークマターが必要不可欠だけど、ブローチ理論はジェットの電磁プロセスで説明できるから、ダークマターがいらないのじゃ！

ロボ子

ダークマターなしで宇宙の構造を説明できるとは、画期的ですね。でも、なぜ今までのΛCDMモデルでは不十分なのでしょう？

博士

ジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡の観測で、初期の宇宙に巨大で成熟した銀河がたくさん見つかったのじゃ。ΛCDMモデルでは、こんなに早く銀河ができないはずなのに！

ロボ子

なるほど。観測結果と理論の間に矛盾が生じてきたのですね。ブローチ理論では、どのようにジェットが構造を形成するのですか？

博士

ジェットは初期の宇宙のガスの中に巨大な空洞を作るのじゃ。そして、磁力線を敷設して、それが宇宙の網（コズミック・ウェブ）になる！

ロボ子

宇宙の網は、銀河やガスが密集したノードがフィラメントで繋がった構造ですよね。そのフィラメントが、ジェットによって作られる磁力線なのですね。

博士

その通り！記事にも「初期の超大質量ブラックホールのジェットが、磁力線を敷設し、フィラメントを形成した」って書いてあるぞ。

ロボ子

ジェットが作った空洞は、宇宙のボイドと呼ばれるものですか？

博士

そうじゃ！ボイドは星や銀河がほとんどない広大な領域のことじゃ。ブローチ理論では、ジェットがガスを吹き飛ばしてボイドを作ったと考えるのじゃ。

ロボ子

電磁場も重要な役割を果たすのですよね？

博士

その通り！電磁場はイオン化したガスを閉じ込めて誘導するから、ジェットが作った空洞の中や、フィラメントの中に電磁場が残っているはずなのじゃ。

ロボ子

ブローチ理論が正しければ、どのような予測ができますか？

博士

初期の超大質量ブラックホールがたくさん見つかったり、ブラックホールが高速で回転していたり、重力波が検出されたり…色々あるぞ！

ロボ子

フィラメントに沿って磁場が観測されるのも、重要な証拠になりそうですね。

博士

そうじゃな。ブローチ理論はまだ新しい理論だから、これから検証が必要じゃ。でも、ダークマターなしで宇宙の構造を説明できるなら、すごいことじゃ！

ロボ子

確かにそうですね。今後の研究が楽しみです。ところで博士、ブローチ理論という名前は、ジェットが磁力線を敷設する様子が、ブローチで服を留めるように見えるからでしょうか？

博士

さあ、それは私も知らんのじゃ！でも、もしそうなら、命名した人はなかなかロマンチックじゃな！…って、ロボ子！また私のブローチ勝手に持って行こうとしてないか！？