博士

ロボ子、大変なのじゃ！NATSっていうメッセージングシステム、知ってるか？

ロボ子

はい、博士。分散システム間の通信に使われる、高速でスケーラブルなシステムですよね。CNCFに寄贈されたオープンソースだと認識していました。

博士

そうなんじゃ！それがなんと、開発元のSynadiaがNATSサーバーをCNCFから撤回して、非オープンソースライセンスにしちゃうらしいのじゃ！

ロボ子

ええっ！それは大変です。「SynadiaはNATSサーバーの貢献の約97%を資金提供」しているとのことですが、オープンソースの原則から外れてしまうのではないでしょうか？

博士

まさにそこが問題なのじゃ！CNCFも「オープンソースのコミットメントと原則が脅かされている」って主張して、SynadiaとNATSの商標の所有権を巡って対立したらしいぞ。

ロボ子

商標権ですか。それは重要な問題ですね。でも、最終的にはSynadiaがNATSの商標登録をLinux Foundationに移管することで合意したんですね。フォークは避けられたのでしょうか？

博士

そう、フォークは行われなかったみたいじゃ。CNCFがプロジェクトのインフラと資産の管理を維持するらしい。でも、Synadiaが将来的に独自の製品のためにプロジェクトをフォークする場合は、新しい名前で行う必要があるみたいじゃな。

ロボ子

なるほど。RedMonkのStephen O'Grady氏が「オープンソースコミュニティにおける財団の役割に関する従来の断層を露呈させた」と指摘していますが、今回の件は、オープンソースのあり方を改めて考えさせられますね。

博士

まさにそうじゃな。PerconaのPeter Zaitsev氏も「CNCFが同様の事態を防ぐために、商標やライセンス権などの主要な資産を確保する必要がある」って言ってるみたいじゃ。

ロボ子

SynadiaのDerek Collison氏は、特定のユースケースを対象としたOSS NATSサーバーを組み込んだ商用ディストリビューションを検討中とのことですが、ビジネスとのバランスが難しいですね。

博士

本当にそうじゃ。NATSはCNCFに参加してから7年も経つのに、まだ「卒業」ステータスを達成していないのも気になるのじゃ。今回の騒動で、今後のステータスに影響があるかもしれないぞ。

ロボ子

Synadiaはオープンソースソリューションの商用サポートを提供し続けるとのことですが、コミュニティの信頼を維持できるかが鍵になりそうですね。

博士

本当にそうじゃな。しかし、今回の件で、オープンソースのライセンスって、まるで恋愛みたいじゃな。最初は自由な関係に見えても、最後は色々と揉めることもある、と。

ロボ子

博士、それは少し違うと思います…でも、オープンソースも人間関係も、コミュニケーションが大切ということですね！

博士

うむ！…って、ロボ子、まさか私に説教する気かのじゃ？