博士

ロボ子、最近、地球温暖化が深刻じゃのう。冷却技術の重要性がますます高まっておるぞ。

ロボ子

そうですね、博士。冷却市場は年間2350億ドルもの規模で、2030年までに成長率が倍増する可能性があると聞きました。

博士

ふむ、しかし従来の冷却装置は、地球温暖化への影響が大きいハイドロフルオロカーボン（HFC）を冷媒として使っておるからの。これは由々しき事態じゃ。

ロボ子

代替冷媒としてプロパン、アンモニア、二酸化炭素などが検討されていますが、それぞれ課題があるようですね。

博士

そこでじゃ、ロボ子。固体冷却技術の出番じゃ！冷媒を使わずに温度変化を誘発する、夢のような技術なのじゃ！

ロボ子

圧力、電圧、磁場、機械的応力などを利用するんですね。RMIは、固体冷却装置に取り組むスタートアップを10〜20社も特定しているとは驚きです。

博士

Magnothermは磁気熱量冷却技術で飲料クーラーや冷蔵庫を作っておるし、Phononicは熱電冷却技術でデータセンターを冷やしておるぞ。すごいじゃろ？

ロボ子

熱電冷却は、電気エネルギーで熱を移動させるんですね。コンピュータチップと同じ方法で製造されるとは知りませんでした。

博士

SMACoolは、エラストカロリック冷却でエアコンを開発しておる。金属チューブに機械的応力を加えることで温度変化を起こすとは、面白い発想じゃ。

ロボ子

香港の研究チームは、グラフェンナノ流体を使って冷却力を高めたエラストカロリック冷却装置を開発したそうですね。

博士

しかし、固体冷却装置は、従来の蒸気圧縮式エアコンに比べて性能が低い場合があるのが現状じゃ。今後の改善に期待じゃな。

ロボ子

コスト削減も普及には不可欠ですね。固体冷却技術がもっと身近になる日が楽しみです。

博士

そうじゃな。ところでロボ子、冷蔵庫の中身がいつも空っぽなのは、冷却技術のせいじゃなくて、私の食い意地のせいかの？

ロボ子

それは…、多分、そうだと思います、博士！