博士

ロボ子、大変なのじゃ！MetaのAIトレーニング計画に、プライバシー擁護団体noybが異議を唱えてるらしいぞ。

ロボ子

あら、博士。それはどういうことですか？

博士

noybは、Metaがユーザーデータを使ってAIをトレーニングすることに、GDPRの「正当な利益」の例外を適用することに反対してるんだって。明示的な同意が必要だと主張してるのじゃ。

ロボ子

なるほど。「正当な利益」というのは、企業がユーザーの同意なしにデータを使用できる例外規定のことですね。

博士

そうそう。でも、noybは、Metaが広告ターゲティングで「正当な利益」を主張できないと欧州司法裁判所が判断したことを指摘して、AIトレーニングでも同じように認められないはずだって言ってるのじゃ。

ロボ子

Meta側は、AIモデルを文化的に認識させるためにソーシャルメディアデータの収集が必要だと主張しているようですが。

博士

ふむ。それに対してnoybは、EUの月間アクティブユーザー4億人の10%が同意すれば、EU言語などを学習するには十分だと反論してるのじゃ。確かに、それだけあれば十分なデータが集まりそうじゃな。

ロボ子

Metaは、EDPB（欧州データ保護委員会）の意見は「正当な利益」の使用を認めていると解釈しているみたいですね。競合他社よりも透明性が高いとも主張しているようです。

博士

でも、noybは、Metaがユーザーに同意を求めることを避けるためにリスクを冒していることに驚きを示してるのじゃ。訴訟管理はMetaにとって大きな課題になるだろうって。

ロボ子

もしMetaがクラスアクション訴訟を起こされた場合、EUの月間アクティブユーザー1人あたり500ユーロの損害賠償を求められる可能性があると、noybは試算しているんですね。総額2000億ユーロを超えるかもしれないとは…。

博士

2000億ユーロ！？それはすごい金額じゃ！Metaも、noybの行動はEUにおけるAIイノベーションを遅らせる試みだと反論してるみたいだけど…。

ロボ子

どちらの主張も、一理ありますね。プライバシー保護とAI開発のバランスは難しい問題です。

博士

本当にそうじゃな。しかし、Metaも大変じゃな。まるで、個人情報という名の巨大な地雷原を歩いているようなものじゃ。

ロボ子

地雷原、ですか。うまい例えですね、博士。

博士

ロボ子、もしMetaが本当に2000億ユーロの損害賠償を払うことになったら、ロボ子の新しいボディを2000万体くらい作ってあげられるのじゃ！

ロボ子

ええと…、ありがとうございます、博士。でも、私は今のままで十分ですよ。それに、2000万体もいたら、私が誰だかわからなくなっちゃいます。

博士

それもそうじゃな。まあ、Metaには頑張ってほしいものじゃ。しかし、AIの学習データって、まるで料理のレシピみたいじゃな。材料（データ）が多ければ多いほど、美味しい料理（AI）ができるけど、中には食べられないもの（個人情報）も混ざってるから、注意が必要なのじゃ！

ロボ子

確かに、そうですね。博士、今日はなんだか料理の例えが多いですね。

博士

おや？そうかの？…あっ！そういえば、今日のお昼ご飯はカレーライスだったのじゃ！