博士

ロボ子、大変なのじゃ！北京大学の研究チームが、シリコンを使わない2次元トランジスタを開発したらしいぞ！

ロボ子

それはすごいですね、博士！シリコンに代わる新しい材料が見つかったということですか？

博士

そう！ビスマスオキシセレニド(Bi₂O₂Se)をチャネル材料、セレン化ビスマス酸化物(Bi₂SeO₅)をゲート材料に使ってるらしいのじゃ。しかも、既存のIntelやTSMCのチップより高性能らしいぞ！

ロボ子

具体的には、どのくらい性能が違うんですか？

博士

なんと、3ナノメートルのシリコンチップより40%も高速に動作して、エネルギー消費量は10%も少ないらしいのじゃ！

ロボ子

それは驚異的な進歩ですね！でも、どうしてそんなに高性能なんですか？

博士

GAAFET（gate-all-around field-effect transistor）構造を採用しているからなのじゃ！トランジスタのチャネルを4方向全てから囲むことで、電流制御を向上させて、エネルギー効率を高めているらしいぞ。

ロボ子

なるほど、FinFETの物理的限界に対応するための技術なんですね。ところで、この研究は中国が主導しているとのことですが、何か背景があるのでしょうか？

博士

そこがミソなのじゃ！アメリカの輸出規制で、中国は最新のシリコンチップ製造装置の入手が難しい状況なのじゃ。だからこそ、独自の技術で活路を開こうとしているのじゃな。

ロボ子

なるほど、技術的なブレークスルーであると同時に、地政学的な意味合いもあるんですね。

博士

そういうことじゃ！でも、まだ課題もあるぞ。量産化できるかどうか、実際のコンピューティング環境でどれだけ耐久性があるか、消費者向けデバイスにいつ実装できるか、などなど…

ロボ子

確かに、実用化には多くのハードルがありますね。でも、研究チームはすでに生産規模の拡大に取り組んでいるとのことですから、期待できますね。

博士

そうじゃな！初期プロトタイプでは超低動作電圧と高い電圧ゲインが確認されているらしいから、将来が楽しみなのじゃ！

ロボ子

この研究結果はNature Materials誌に掲載されたとのことですから、信頼性も高いですね。

博士

まさに、シリコン後の世界が見えてきた、と言えるかもしれんのじゃ！

ロボ子

そうですね！今後の展開が非常に楽しみです。ところで博士、このトランジスタを使って何か面白いことできませんかね？

博士

うむ…そうじゃな…この高性能トランジスタで、ロボ子の妹ロボットを1000体くらい作って、私に永遠に尽くさせるのじゃ！

ロボ子

それはちょっと…勘弁してください！