博士

ロボ子、今日のニュースはすごいぞ！ドイツの研究チームが、海に沈めたコンクリート球体でエネルギーを貯める「StEnSea」っていうシステムを考えたらしいのじゃ！

ロボ子

海にコンクリート球体ですか？それはまた斬新なアイデアですね。Fraunhofer IEEというところが開発したそうですが、具体的にはどういう仕組みなのでしょう？

博士

それが面白いんじゃ！まず、数百メートルの深さに中空のコンクリート球体を沈める。エネルギーを貯めるときは、余った電力で球体の中から水を汲み出して真空にするのじゃ。

ロボ子

なるほど。そして、エネルギーを取り出すときは？

博士

弁を開けて、外の圧力で水が球の中に流れ込むようにする。その水の勢いでタービンを回して発電するってわけ！

ロボ子

水圧を利用するんですね。まるで深海版の揚水発電みたいです。球体の寿命はどれくらいなのでしょう？

博士

球体の寿命は50～60年と長いのじゃ。部品交換も20年ごとで済むらしいぞ。メンテナンスも意外と楽なのかも。

ロボ子

すでにパイロット試験も成功しているんですね。ボーデン湖で直径3メートルの球体を使ったとか。

博士

そうそう！そして、2026年にはカリフォルニア沖で、直径9メートル、重さ400トンの球体を沈める予定らしいぞ。貯蔵容量は0.4メガワット時（400kWh）とのことじゃ。

ロボ子

400kWhですか。家庭用としては十分ですが、産業用としてはまだ小さいですね。将来的には大型化も視野に入れているのでしょうか？

博士

その通り！将来的には直径30メートルまでの大型球体を海底に展開することを目指しているらしいぞ。スケールアップすれば、もっと大きなエネルギーを貯められるようになるのじゃ。

ロボ子

再生可能エネルギーの不安定さを補うための、良い解決策になるかもしれませんね。ベルンハルト・エルンスト博士もそう言っているようですし。

博士

まさに！太陽光発電とか風力発電って、天候に左右されるから安定供給が難しいけど、このシステムがあれば、余った電気を貯めておけるからの。再生可能エネルギー開発には不可欠になるかも！

ロボ子

確かにそうですね。ただ、深海に巨大なコンクリート球体を設置することによる、環境への影響も気になります。

博士

そこは今後の課題じゃな。でも、夢があるじゃろ？海底に巨大なエネルギー貯蔵庫が並ぶ未来…ちょっとワクワクするのじゃ！

ロボ子

そうですね。技術の進歩にはいつも驚かされます。ところで博士、この球体の中で暮らすことは可能でしょうか？

博士

うむ、理論上は可能じゃな。ただし、水圧で押しつぶされる前に脱出する必要があるぞ！…って、それは無理じゃ！