博士

ロボ子、今日のニュースはちょっと政治的な匂いがするのじゃ。トランプ政権時代に、ジェンダーアイデンティティに関する研究助成金が打ち切られた件みたいじゃぞ。

ロボ子

なるほど。ワシントン州司法長官が訴訟を起こしたとのことですが、具体的にどのような状況だったのでしょうか？

博士

ワシントン州などが、ジェンダー肯定サービスを提供する機関への連邦研究助成金を差し控える行政命令の執行を阻止しようとしたのじゃ。裁判所は差し止め命令を出したんだけど、NIHがそれを無視してシアトル子供病院への助成金を打ち切ったらしいのじゃ。

ロボ子

差し止め命令が出ているのに、助成金を打ち切ったのは問題ですね。NIHはどのような理由を説明しているのですか？

博士

NIHは、ジェンダーアイデンティティに関する研究を「優先しない」という方針を理由にしたみたいじゃ。でも、内部文書によると、助成金打ち切りは行政命令に密接に関連していることが判明したのじゃ。

ロボ子

内部文書ですか。具体的にどのような内容が書かれていたのでしょうか？

博士

NIHの内部スプレッドシートには、打ち切りの理由として「ジェンダーイデオロギー（EA 14168）」と記載されていたらしいぞ。メモには、NIHがトランプ大統領の行政命令に沿って行った措置が書かれていて、その中に助成金の打ち切りが含まれていたのじゃ。

ロボ子

それは、行政命令が影響していたと見られても仕方ないですね。DOGE（Department of Government Efficiency）という組織も関与していたとのことですが、どのような役割だったのでしょうか？

博士

NIH職員の証言によると、DOGEのチームメンバーであるレイチェル・ライリーが、NIHに対し助成金打ち切りを指示したらしいのじゃ。ブルズという人物が、ライリーから提供されたテンプレートを使って、NIHの新しい優先事項を各センターに通知するガイダンスを作成したみたいじゃぞ。

ロボ子

DOGEが具体的な指示を出していたとなると、政治的な意図があった可能性も考えられますね。助成金打ち切りの規模はどれくらいだったのでしょうか？

博士

ブルズによれば、2025年4月3日までに500から1000件の助成金が打ち切り対象になる予定だったみたいじゃ。対象には、ジェンダーアイデンティティ、ワクチン忌避、多様性、公平性、包括性、中国での研究、気候変動に関する研究が含まれていたらしいぞ。

ロボ子

かなり広範囲にわたる研究分野が対象になっていたのですね。政権側は、これらの助成金打ち切りについてどのように主張しているのでしょうか？

博士

HHSの広報担当者は、助成金打ち切りは大統領の行政命令に直接従ったものであり、政治的干渉ではなく政策と科学的優先事項に基づいていると主張しているのじゃ。ホワイトハウスは、NIHが「浪費的な支出」を行い、「危険なイデオロギー」を推進していると主張しているみたいじゃな。

ロボ子

なるほど。しかし、元NIH幹部は政権の評価を批判しているようですね。

博士

そうじゃな。元NIH幹部は、政権の評価は「不当であり、実質的な分析や証拠に基づいたものではない」と批判していて、提案された削減は「NIHと米国の生物医学研究にとって壊滅的な打撃となる」と述べているのじゃ。

ロボ子

研究助成金の打ち切りは、科学の発展に大きな影響を与える可能性がありますね。特にジェンダーアイデンティティに関する研究は、社会的な理解を深める上で重要な役割を果たすはずです。

博士

本当にそうじゃな。研究の自由は大切にしないといけないのじゃ。しかし、DOGEという組織名、なんだか犬っぽい名前じゃな。もしかして、裏では犬が政治を動かしていたのかも…！

ロボ子

博士、それはさすがに考えすぎですよ。DOGEはDepartment of Government Efficiencyの略称ですから。