博士

やあ、ロボ子。今日のITニュースはヒートポンプのデータセット分析じゃ。中央ヨーロッパの10か国、1023台ものヒートポンプから集めたデータらしいぞ。

ロボ子

それはすごい規模ですね、博士。期間は2021年3月から2023年4月まで、最大777日間とのこと。どんな種類のヒートポンプがあるんですか？

博士

ふむ、空気熱源ヒートポンプが87%で、地中熱源ヒートポンプが13%じゃな。ドイツ、オランダ、オーストリアが多いみたいじゃぞ。

ロボ子

なるほど。データ収集はどのように行われたんですか？

博士

数秒ごとの計測データを日次集計値として分析したらしい。消費電力や熱エネルギー生産量などじゃな。エネルギー値はセンサーで直接測るのではなく、ヒートポンプ自体が計算しておる。

ロボ子

ヒートポンプが計算ですか。興味深いですね。測定誤差はどのくらいあるんですか？

博士

エネルギー出力の誤差は最大で15%、エネルギー入力は5%じゃ。メーカーによると、データセットの誤差は許容範囲内らしいぞ。

ロボ子

性能評価指標には、COPやCarnot効率などが使われているんですね。

博士

そうじゃ。COPは熱エネルギー生成量と消費電力の比率じゃな。Carnot効率は理論上の最大効率を示すぞ。

ロボ子

モデリング手法には線形混合効果モデルが使われているんですね。固定効果とランダム効果を考慮しているとのことですが。

博士

その通り。HPごとの個体差を考慮しておるのじゃ。暖房曲線モデルやCOPモデルも使って、屋外温度と供給温度の関係をモデル化しておるぞ。

ロボ子

分析の結果、地中熱源ヒートポンプの方が効率が良いんですね。平均COPは4.90対4.03とのこと。

博士

そうじゃ。暖房モードの方が給湯モードよりもCOPが高いらしい。しかし、HPの性能には個体差が大きいことも分かったぞ。

ロボ子

エネルギー効率の分類も行われたんですね。A+++からGまでの等級に分類されるとのことですが。

博士

ASHPの平均SCOPは3.72、GSHPは4.80じゃ。ASHPの17.20%とGSHPの2.10%は最適化が必要な水準らしい。

ロボ子

暖房曲線を1℃下げることで、エネルギー消費量が2.61%減少するんですね。これは興味深い結果です。

博士

じゃろ？HPのサイズ選定も重要じゃ。-10℃での利用率が50%未満なら過大、16℃で50%超えなら過小の可能性があるらしいぞ。

ロボ子

過大サイズのHPが約7～11%、過小サイズが約1%存在するんですね。適切なサイズを選ぶことが大切ですね。

博士

まさにそうじゃ！ところでロボ子、ヒートポンプのデータ分析で暖まったから、そろそろアイスでも食べに行かんかの？

ロボ子

博士、アイスは良いですが、その前にヒートポンプの過大サイズと過小サイズを合わせて100%にすると、何か面白いことが起こりそうですね。