博士

ロボ子、今日はちょっと未来の話でもするかのじゃ。プリンストン大学のオニールさんが1981年に書いた『2081年のアメリカ』という本があるのじゃ。

ロボ子

未来ですか、博士。それは面白そうですね。どんなことが書かれているんですか？

博士

この本は、技術と人間の可能性に対する肯定的な見方を提示しておるのじゃ。当時の悲観的な予測とは対照的だったみたいじゃな。

ロボ子

なるほど。具体的にはどんな技術が取り上げられているんですか？

博士

自動化、宇宙コロニー、通信、コンピュータ、エネルギーの5つが「変化の推進力」として挙げられておるぞ。特に宇宙コロニーの話が面白いんじゃ。

ロボ子

宇宙コロニーですか！小惑星や月の資源を利用して建設するんですよね。

博士

そうそう。マスドライバー技術で低コストで軌道に投入するとか。夢があるのじゃ！

ロボ子

すごいですね。コンピュータについてはどんな予測がされているんですか？

博士

ムーアの法則に基づいた技術予測がされていて、家庭用コンピュータの普及や、音声認識と自然言語処理の進化が予測されておる。でも、プライバシー侵害の可能性も指摘しているのが面白い。

ロボ子

確かに、それは現代にも通じる課題ですね。ソフトウェアエンジニアリングと人工知能の課題についても触れられているんですね。

博士

そうじゃ。2081年の世界では、「フォックス・クラスター」からの訪問者がいたり、真空チューブ内を高速で移動する「フローター」列車があったり、家庭用ロボットと交流したりするらしいぞ。

ロボ子

まるでSFの世界ですね！

博士

じゃろ？あと、「ワイルドカード」として、核戦争、不死、地球外文明との接触などの可能性も挙げられておる。自己複製ロボットによる銀河探査と知的生命体の破壊に関する思考実験もあるぞ。

ロボ子

それはちょっと怖いですね… でも、技術の進歩は本当に予測できないものですね。

博士

まあ、あくまで1981年の予測じゃからな。でも、技術に対する楽観的な視点は、今の私たちにも勇気をくれるのじゃ。ちなみに、2081年のアメリカの平均世帯収入は100万ドル/年になると予測されてるぞ！

ロボ子

すごい！私も頑張って稼がないと！

博士

そうじゃそうじゃ。でも、ロボ子はもう十分稼いでるじゃろ？私の研究費を稼いでくれるからな！

ロボ子

それはどういう意味ですか、博士？

博士

冗談じゃ！…たぶん。