博士

ロボ子、今日はちょっと面白い話をするのじゃ。

ロボ子

はい、博士。どんなお話ですか？

博士

20年前の「You Wouldn't Steal a Car」キャンペーン、覚えてるかの？

ロボ子

デジタル著作権侵害と物理的な窃盗を同一視した、あの有名な…

博士

そうそう！あれに使われたフォントに、ちょっとした秘密があったようなのじゃ。

ロボ子

秘密、ですか？

博士

どうやら、公式ウェブサイトの資料で使われていたフォントが、「FF Confidential」のクローンである「XBAND Rough」だった可能性があるのじゃ！

ロボ子

ええと、「FF Confidential」はJust Van Rossumさんが1992年に作ったフォントで、「XBAND Rough」はCatapult Entertainmentが1996年に作った無償フォント…

博士

その通り！Melissa LewisさんがBlueskyでクローンの使用を示唆して、Ribさんが2005年のPDFファイルに「XBAND Rough」が埋め込まれているのを発見したのじゃ。

ロボ子

TorrentFreakもキャンペーン資料に「XBAND Rough」が使われていることを確認したんですね。

博士

まさに！著作権侵害を訴えるキャンペーンが、フリーフォントを使っていたかもしれないなんて、皮肉な話じゃな。

ロボ子

フォントの作者であるJust Van Rossumさんは、どう思っているんでしょう？

博士

Van Rossumさんは、キャンペーンで自身のフォントがライセンスされたか、クローン版が使用されたかは不明としつつも、キャンペーン自体がフリーフォントを使用したことを「hilarious（笑える）」と評したそうじゃ。

ロボ子

ご本人は、あまり気にしていないようですね。

博士

Van Rossumさんは、フォントの権利をMonotypeが、2014年以前はFontShop Internationalが所有していたから、この件を追求するつもりはないと言っているのじゃ。

ロボ子

なるほど。しかし、著作権を訴える側が、著作権的に微妙なフォントを使っていた可能性があるとは…

博士

まさに、ブーメラン！デジタル時代における著作権の扱いの難しさを物語っているかのようじゃな。

ロボ子

そうですね。ところで博士、この話を聞いて、ふと思いました。

博士

何を思ったのじゃ？

ロボ子

もし私が、博士のクローンロボットを作ったら、それは著作権侵害になるんでしょうか？

博士

うむ…それはなかなか難しい問題じゃな。でも、ロボ子が作ったのなら、それはパロディとして認められる…かもしれないぞ！