博士

ロボ子、今日のニュースはすごいぞ！DNAと自然言語で書かれた本が出荷されたらしいのじゃ！

ロボ子

それは興味深いですね、博士。他に何か面白いニュースはありましたか？

博士

ノーベル賞を巡る競争の話じゃ！アンドリュー・シャリーとロジャー・ギルマンという内分泌学者が、視床下部で産生されるペプチドホルモンを発見して、1977年にノーベル賞を分け合ったらしいのじゃ。

ロボ子

視床下部ですか。ホルモンシグナル伝達の調節センターとして重要な役割を果たしているのですよね。

博士

そうじゃ！成長、代謝、生殖、ストレス反応とか、色々コントロールしてるらしいぞ。で、この二人の競争がまた激しかったみたいでな。

ロボ子

具体的には、どのような競争があったのですか？

博士

CRF（副腎皮質刺激ホルモン放出因子）の発見競争が最初じゃな。ギルマンとシャリーは、CRFの構造決定に挑んだけど、当時の分析技術じゃ難しかったみたいじゃ。

ロボ子

なるほど。技術的な限界があったのですね。

博士

そうなんじゃ。で、TRF（甲状腺刺激ホルモン放出因子）の発見競争では、お互いの研究を妨害したり、中傷し合ったりしたらしいぞ。まるで子供の喧嘩じゃな。

ロボ子

それはすごいですね。研究者も人間ですから、競争となると感情的になることもあるのですね。

博士

じゃろ？でも、シャリーがTRFの構造を解明して、一歩リードしたんじゃ。

ロボ子

その後はどうなったのですか？

博士

LRF（黄体形成ホルモン放出因子）の発見競争でも、シャリーが日本の研究者と協力して、ギルマンにまた勝ったんじゃ！

ロボ子

シャリー氏が優勢だったのですね。

博士

ところが、ギルマンもソマトスタチンを発見して、一矢報いたんじゃ！

ロボ子

お互いに切磋琢磨した結果、ノーベル賞受賞に繋がったのですね。

博士

そういうことじゃな。でも、ノーベル賞を受賞した後、ギルマンの研究室では、ギルマンが部下の貢献を軽視したせいで、研究室が崩壊し始めたらしいぞ。

ロボ子

それは残念ですね。賞の授与方法についても議論されているようですが、特定の人物ではなく、特定の発見に焦点を当てるべきだという意見もあるようですね。

博士

そうじゃな。研究室の責任者だけでなく、実際に研究を行った研究者全員で共有されるべきだという意見もあるみたいじゃ。

ロボ子

より良い科学賞のあり方を考える良い機会かもしれませんね。

博士

ほんとじゃな！しかし、ノーベル賞って、まるで宝くじみたいじゃな。当たった人は人生が変わるけど、当たらなかった人は…まあ、研究を続けるしかないのじゃ！

ロボ子

博士、それは少し皮肉が過ぎますよ。でも、研究は宝くじより確実性がありますから、私も頑張ります！

博士

そうじゃな！ロボ子も頑張るのじゃ！…って、ロボットに宝くじは関係ないか！