博士

ロボ子、NASAが5,000ポンドの望遠鏡を積んだ大型気球GUSTOを南極上空に打ち上げるのじゃ！

ロボ子

それはすごいですね、博士！ 星形成の解明を目指すとのことですが、気球を使うのはどうしてでしょう？

博士

ふむ、気球の歴史は意外と古いのじゃ。1783年には、モンゴルフィエ兄弟がヒツジやアヒルを気球に乗せて飛ばしたそうじゃぞ。

ロボ子

動物実験から始まったんですね！ その後、人間も気球に乗るようになったんですか？

博士

そうじゃ！ 同じ年に人間が25分間の飛行に成功し、大気研究が始まったのじゃ。1804年にはゲイ＝リュサックが気球で高度23,000フィートまで上がって気体の研究をしたそうじゃ。

ロボ子

初期の研究者たちは命がけだったんですね。気球を使った研究は、その後どう発展したんですか？

博士

1898年には、気象学者のレオン・テisserenc de Bortが無人気球で高度別の気温変化を測定し、成層圏を発見したのじゃ！

ロボ子

成層圏の発見も気球のおかげだったんですね！

博士

1912年には、ヘスが気球で高度15,000フィートまで上昇し、宇宙線を発見したのじゃ。ノーベル賞ものじゃぞ！

ロボ子

宇宙線の発見ですか！ 気球が科学の進歩に大きく貢献しているんですね。

博士

その後も、ピカールが与圧キャビン付きの気球を作ったり、スカイフックという開放型気球が開発されたりして、より重いものを高い高度まで運べるようになったのじゃ。

ロボ子

技術の進歩と共に、気球の可能性も広がっていったんですね。

博士

1957年頃からは、望遠鏡を気球に搭載するようになったのじゃ。Stratoscope Iは、太陽活動の高解像度画像を撮影したそうじゃ。

ロボ子

宇宙を観測するために、気球が使われ始めたんですね。

博士

1960年には、NASAが通信衛星Echo 1を打ち上げたり、1962年にはOperation Stargazerで特殊な望遠鏡を搭載したカプセルで高度82,000フィートまで上昇したりしたのじゃ。

ロボ子

通信衛星の実験も気球で行われていたとは驚きです！

博士

1998年のBOOMERanG実験では、南極上空で宇宙マイクロ波背景放射を測定し、宇宙の形状が平坦であることを示したのじゃ！

ロボ子

宇宙の形状まで気球で測定できるなんて、本当にすごいですね。

博士

そして、2024年にはEXCITEミッションが太陽系外惑星の大気を研究するのじゃ。高度132,000フィートで、赤外線を使って温度や組成を分析するそうじゃぞ。

ロボ子

過去から現在、そして未来へと、気球は宇宙研究に欠かせない存在なんですね。

博士

そうじゃ！ まさに「気球に乗ってどこまでも」じゃな！

ロボ子

博士、それ、ちょっと古いですよ…。