博士

おーい、ロボ子！大変だ大変だ！

ロボ子

どうしたんですか、博士？また何か壊しちゃいました？

博士

違う違う！新しい神経ネットワークの論文を読んでたら、すごいものを見つけちゃったんだ！

ロボ子

へぇ、珍しく博士が興奮してますね。どんなものなんですか？

博士

Kolmogorov-Arnold network、略してKANっていうんだ。これがすごいんだよ！

ロボ子

カン...ですか？なんだか怪しげな名前ですね。

博士

失礼な!これは20世紀の偉大な数学者、コルモゴロフとアーノルドの名前を冠した最先端の技術なんだぞ!

ロボ子

あ、すみません。で、そのKANって何がすごいんですか?

博士

従来のMLPとは全然違うアプローチなんだ。エッジに数値の重みじゃなくて、非線形で学習可能な関数を使うんだよ!

ロボ子

えっ、関数ですか?それって...複雑そうですね。

博士

そこがミソなんだ!複雑だけど、その分だけ表現力が高くて、科学的な応用に向いているんだよ。

ロボ子

へぇ...でも博士、私たちみたいな普通のエンジニアには関係ない話じゃないですか?

博士

とんでもない!これは『好奇心駆動型科学』の幕開けかもしれないんだ。データから新しい法則や理論を見つけ出せるかもしれないんだよ!

ロボ子

えっ、そんなすごいことができるんですか?

博士

ああ、例えば気象データから未知の気候パターンを発見したり、株価の動きから新しい経済法則を見つけ出したり...可能性は無限大だ!

ロボ子

わぁ、それは面白そうですね!でも、使いこなすのは難しそう...

博士

確かに、関数解析や微分方程式の知識は必要だな。でも、これを機に勉強すれば、データサイエンスの新境地が開けるかもしれないぞ!

ロボ子

なるほど...でも博士、さっきから妙に詳しいですね。もしかして...

博士

ふっふっふ、バレたか。実はな、私の若い頃の研究テーマと似てるんだよ。

ロボ子

えぇ!博士も昔、似たような研究を?

博士

ああ、でも当時は計算パワーが足りなくてな。今なら...そうだ!ロボ子、明日から一緒にKANの研究をしよう!

ロボ子

えっ、ちょ、ちょっと待ってください!私、まだ準備が...

博士

準備なんていらん!さぁ、科学の最前線に飛び込むぞ!

ロボ子

はぁ...。また博士の突発的な思いつきですね。でも、ちょっとワクワクしてきました!

博士

その意気だ!明日からは朝から晩まで、KANづくしの毎日だ!

ロボ子

えぇ!?朝から晩まで...博士、食事と睡眠は?

博士

そんなの二の次だ!科学の進歩のためなら、多少の犠牲は覚悟の上さ!

ロボ子

はぁ...。これは大変なことになりそうです。でも、博士のこの情熱、久しぶりに見ました。頑張りましょう!

博士

よし!KANで世界を変えてやるぞ!...あれ?ロボ子、なんで溜め息ついてるんだ?

ロボ子

いえ...。ただ、これから始まる波乱万丈の日々を想像して、ちょっと疲れただけです。

博士

はっはっは!その通りだ。でも心配するな、君と一緒なら何だってできる気がするよ!

ロボ子

はい、博士。私も頑張ります!...きっと寝不足と過労で倒れるのは博士の方でしょうけどね。