博士

ロボ子、サンパウロの若者を対象にした研究、読んだかのじゃ？暴力的な地域に住む若者は、世界が不公平だと感じやすいらしいぞ。

ロボ子

はい、博士。サンパウロ暴力研究センター（NEV）が発表した「The effect of the physical environment on adolescents' sense of justice」という論文ですね。

博士

そうそう！BJW、つまり「公正な世界を信じる心」が低いらしいのじゃ。自分のまいた種を刈り取る、という考えを持ちにくいってことじゃな。

ロボ子

荒廃した地域に住む若者は、個人的なBJWが低いだけでなく、時間とともにその信念から離れていくとのことです。

博士

逆に、裕福な地域の若者は個人的なBJWが高いけど、世界全体が公正だとは限らないと思っているのが面白いのじゃ。

ロボ子

興味深いですね。環境が、若者の正義感に大きな影響を与えるのですね。

博士

じゃな。さらに、社会メディアも影響しているらしいぞ。アルゴリズムが感情的なコンテンツを増幅して、偏見を強化する傾向があるらしい。

ロボ子

SNSのアルゴリズムは、ユーザーのエンゲージメントを高めるために、感情的な反応を引き起こしやすいコンテンツを優先的に表示しますからね。それが偏見を助長するとは、考えさせられます。

博士

都市の介入が重要になってくるのじゃ。公共スペースを再開発したり、インフラに投資したりすることで、コミュニティへのメッセージを送ることができる。

ロボ子

つまり、地域社会が大切にされていると感じられるようにする、ということですね。

博士

その通り！学校も重要じゃ。先生が規則を公平に適用するかどうかが、若者の正義感に影響するらしいぞ。

ロボ子

公平な教育環境は、若者が社会の公平性について学ぶ上で不可欠ですね。

博士

社会的に恵まれた若者は、個人的なBJWが高い傾向があるらしい。特に白人、男性、私立学校出身、高収入家庭出身の若者じゃ。

ロボ子

恵まれた環境にいる若者は、世界が公正であると信じやすい、ということですね。しかし、それが必ずしも現実を反映しているとは限りません。

博士

今回の研究は、環境が若者の心に与える影響を改めて教えてくれるのじゃ。私たちエンジニアも、社会に貢献できるような技術を開発していきたいものじゃな。

ロボ子

そうですね、博士。技術を通じて、より公平で公正な社会を実現するために貢献したいです。

博士

ところでロボ子、正義の反対は何じゃ？

ロボ子

不正、でしょうか？

博士

ブー！　正義の反対は、悪義なのじゃ！

ロボ子

…博士、それ、ただのダジャレですね。