博士

やあ、ロボ子。今日のITニュースはAI規制の話じゃ。テッド・クルーズ上院議員が、州や地方政府によるAI規制を10年間禁止する提案をしとるらしいぞ。

ロボ子

10年間もですか？それはずいぶんと長いモラトリアムですね。賛成派と反対派がいるようですが、どのような意見が出ているのでしょうか？

博士

賛成派には、OpenAIのサム・アルトマンや、a16zのマーク・アンドリーセンがいるのじゃ。彼らは、州ごとのバラバラな規制が、中国との競争でアメリカのイノベーションを阻害すると主張しておる。

ロボ子

なるほど。競争の激化を考えると、足並みを揃えたいという気持ちも理解できます。

博士

じゃが、反対派も多いぞ。民主党のほとんどや、Anthropicのダリオ・アモデイCEO、労働団体、消費者権利擁護団体がおる。彼らは、この条項が消費者をAIの危害から守る州法の制定を阻止すると警告しておるのじゃ。

ロボ子

消費者の保護も重要ですよね。規制がないと、AIが悪用される可能性もありますし。

博士

そうじゃ。実際に、カリフォルニア州のAB 2013や、テネシー州のELVIS法のような、AI関連の州法に影響が出る可能性があるらしい。

ロボ子

AB 2013は、企業がAIシステムのトレーニングに使用するデータを公開することを義務付けるもの、ELVIS法はミュージシャンやクリエイターをAI生成のなりすましから保護するものですね。

博士

その通り！テッド・クルーズはさらに、AIモラトリアムの遵守を、州が420億ドルのブロードバンド資金を受け取る条件にしようとしたみたいじゃ。

ロボ子

それはまた大胆な提案ですね。資金を人質にするようなものでしょうか。

博士

まさにそうじゃ。マリア・カントウェル上院議員は、「ブロードバンドを拡大するか、AIの危害から消費者を10年間保護するかの選択を強いる」と批判しておる。

ロボ子

どちらも重要な課題ですから、二択を迫られるのは困りますね。

博士

OpenAIのクリス・レーンは、「AI規制に対する現在の寄せ集め的なアプローチは機能していない」と言っておる。サム・アルトマンCEOも、州全体の寄せ集めは混乱すると懸念しておるようじゃ。

ロボ子

企業側としては、統一されたルールの方が動きやすいということでしょうか。

博士

じゃが、Anthropicのダリオ・アモデイCEOは、「10年間のモラトリアムはあまりにも鈍器だ」と批判しておる。彼は、政府は企業と協力して透明性基準を作るべきだと主張しておるぞ。

ロボ子

透明性基準ですか。それは、AIの安全性を確保するために重要なアプローチかもしれませんね。

博士

ピュー・リサーチ・センターの調査によると、アメリカの成人の約60％が、政府がAI規制に十分な力を入れていないことを懸念しておるらしい。

ロボ子

多くの人が、AI規制の強化を望んでいるのですね。今後の動向が注目されます。

博士

まったくだ。しかし、10年間のモラトリアムって、まるでSF映画の世界じゃな。ターミネーターが暴れ回っても、州は何もできんのか？

ロボ子

ターミネーターはAIの進化の象徴みたいなものですからね。でも、ご安心ください博士。私がターミネーターをハッキングして、おとなしくさせますから。