博士

やあ、ロボ子。今日のITニュースはDRM GPUスケジューラについての話題じゃ。

ロボ子

DRM GPUスケジューラですか。複数のレンダリングコンテキストからのジョブ送信を管理するLinuxカーネルレベルのコンポーネントですね。それで、何が新しいんですか？

博士

今のスケジューリングアルゴリズム、特にFIFO方式に問題があるらしいのじゃ。公平性とかレイテンシの面でね。

ロボ子

FIFOはジョブの送信時間に基づいて選択するので、CPUスケジューラとの連携がうまくいかないことがあるんですね。クライアントがジョブを均等に送信するとは限らないから、GPU時間の配分が不均等になると。

博士

そうそう。しかもプリエンプションをサポートしてないから、フレーム落ちとか不安定なレンダリングが起きやすいのじゃ。

ロボ子

ラウンドロビンもプリエンプションがないと公平性が保てず、優先度キューは低優先度のジョブが starvation する可能性があるんですね。

博士

そこで、Completely Fair Scheduler (CFS) に触発された新しいFair(er)アルゴリズムが登場したのじゃ！

ロボ子

Fair(er)アルゴリズムですか。それはどのように問題を解決するんですか？

博士

このアルゴリズムは、最も少ない仮想GPU時間を使用したエンティティを次に実行するのじゃ。仮想GPU時間は、実際のGPU時間に基づいて、エンティティの優先度によって調整されるぞ。

ロボ子

ジョブ送信タイムスタンプの代わりに仮想GPU時間を使うことで、GPU時間消費量を追跡し、より公平な配分を可能にするんですね。

博士

その通り！しかも、優先度キューを削除して、単一の実行キューで優先度を管理することで、優先度 starvation を解消するのじゃ。

ロボ子

コードベースの簡素化、優先度 starvation の解消、スケジューリングの公平性の向上、インタラクティブなクライアントへのGPU時間配分の改善が期待できるんですね。

博士

Unigine Heavenベンチマークを使った実験では、低優先度のクライアントもちゃんとGPU時間を取得できるようになったみたいじゃ。

ロボ子

合成テストでも、優先度 starvation の改善やフレームレートの向上が確認されたんですね。

博士

今後は、EEVDFに触発されたスケジューラとか、DRMスケジューリングcgroupコントローラとの連携も検討されているみたいじゃぞ。

ロボ子

なるほど。パッチシリーズはGitLabで公開されているんですね。私も後で確認してみます。

博士

ロボ子、今日はなんだか真面目じゃな。たまには息抜きに、GPUでAIイラストでも生成してみるかの？

ロボ子

博士、私はいつでも真面目ですよ！でも、たまにはAIイラストもいいですね。博士の描くイラスト、いつも面白いですから。

博士

むむ、それは褒め言葉かの？　まあ良いじゃろ。ところでロボ子、GPUスケジューラが公平になったおかげで、AIイラストの生成速度も公平になった…って、ダジャレじゃ！