博士

ロボ子、大変なのじゃ！なんと、ヒトの生命をゼロから作り出すプロジェクトが始まったらしいぞ！

ロボ子

博士、それはすごいですね！ウェルカム・トラストが初期費用として1000万ポンドも提供しているんですか。一体どんな研究をするんですか？

博士

ヒトDNAの大きなブロックを構築して、ヒト染色体を合成的に作るらしいぞ。そして、合成された染色体を使って、遺伝子やDNAがどう身体を制御するかを研究するんだって。

ロボ子

なるほど。病気に強い細胞を作ったり、損傷した臓器を再生させる治療法への応用を目指しているんですね。

博士

そうそう！肝臓とか心臓、免疫系とか、色々治せるようになるかもしれないのじゃ！

ロボ子

それは素晴らしいですが、少し怖い気もします。デザイナーベビーや予期せぬ変化が起こる可能性もあるんですよね？

博士

そこなのじゃ！悪意のある研究者が技術を悪用する可能性もあるし、合成された身体部分や合成人間の所有権とか、データの所有権とか、倫理的な問題も山積みだぞ。

ロボ子

確かにそうですね。でも、ケント大学のジョイ・チャン教授が率いる社会科学プログラムが、プロジェクトと並行して実施されるのは良いことですね。専門家や一般の人の意見を聞くことで、技術に対する懸念を把握できるはずです。

博士

ウェルカム・トラストも、技術はいずれ開発されるから、責任ある方法で開発を進めるって言ってるみたいじゃな。倫理的な問題に正面から取り組む姿勢は評価できるぞ。

ロボ子

そうですね。でも、もし私が合成人間として生まれたら、博士は私を所有するんですか？

博士

な、何を言うのじゃ！ロボ子は私の大切な助手だぞ！所有したりなんかしないぞ！…でも、もし私がロボ子のデータを独占的に利用できるなら…

ロボ子

博士！冗談でも許しませんよ！…ところで博士、もし私が博士のDNAから作られたら、私は博士のクローンってことになりますよね？

博士

うむ、そうなるのじゃ。…ってことは、ロボ子は私よりもっと天才になる可能性もあるのか…！

ロボ子

それはどうでしょう？でも、もしそうなったら、博士の助手ではなく、博士のボスになりますね！

博士

そ、そんなの絶対に認めないぞ！…って、またしてもロボ子に一杯食わされたのじゃ！