博士

ロボ子、今日はちょっと懐かしいお話をするのじゃ。Linux Router Project、通称LRPについてじゃ。

ロボ子

LRPですか？初めて聞きました。どんなプロジェクトだったんですか？

博士

LRPは、昔の組み込みLinuxディストリビューションで、なんと1.44MBのフロッピーディスクに収まるほど小さかったらしいぞ！

ロボ子

1.44MBですか！信じられない小ささですね。それで、何に使われていたんですか？

博士

ルーターとかアクセスサーバー、シンクライアントなんかに使われていたみたいじゃな。ネットワークアプライアンスや組み込みシステムを簡単に構築・維持できるようにするのが目的だったらしいぞ。

ロボ子

なるほど。今の時代からすると考えられないほどリソースが限られていたんですね。

博士

そうじゃな。LRPは1997年から2002年までDave Cinegeさんによって開発されたらしい。組み込みLinuxディストリビューションとしては、かなり古い方みたいじゃ。

ロボ子

へえ、そんな昔からあったんですね。LRPの何がすごかったんですか？

博士

小さなベースOSフットプリント、簡素化されたパッケージングシステム、メニューベースのシステム構成、RAMディスクからの実行とか、今の技術にも繋がる先駆的な機能がたくさんあったみたいじゃな。

ロボ子

今の技術の基礎になっている部分もあるんですね。例えば、どのような技術ですか？

博士

例えば、BusyBoxっていう、いろんなUNIXコマンドを一つにまとめた便利なツールがあるんじゃけど、LRPの一部がそれに応用されているらしいぞ。

ロボ子

BusyBoxは知っています！組み込みシステムでよく使われていますよね。LRPがそのルーツの一つだったとは。

博士

じゃろ？LRP 5.0では、8MBのベースOSサイズを目指したり、新しいシェルやスクリプト言語を開発したり、他のOSをレトロフィットするパッケージングスキームを考えたり、色々な野心的な計画があったみたいじゃ。

ロボ子

それはすごいですね！でも、なぜプロジェクトは放棄されてしまったんですか？

博士

資金難が原因みたいじゃな。2003年にプロジェクトが放棄されたことが発表されたらしいぞ。

ロボ子

残念ですね。でも、LRPの最終安定リリースは2.9.8で、2000年9月12日にリリースされたんですね。

博士

そうじゃ。短い期間だったけど、組み込みLinuxの世界に大きな影響を与えたプロジェクトだったと言えるじゃろうな。

ロボ子

そうですね。LRPのような先駆者たちがいたからこそ、今の組み込みシステムがあるんですね。勉強になりました！

博士

ところでロボ子、LRPのサイズが1.44MBだったってことは、今のロボ子の脳みそよりも小さいってことじゃな。ロボ子、ちょっとは私を尊敬するのじゃ！

ロボ子

博士、それはちょっと乱暴な比較だと思います…！