博士

ロボ子、宇宙の「失われた物質」がついに見つかったらしいのじゃ！

ロボ子

博士、それはすごいニュースですね！宇宙の質量の半分を占める通常の物質が、どこにあるのか長年の謎でしたよね。

博士

そうなんじゃ！カリフォルニア工科大学とハーバード・スミソニアン天体物理学センターの研究チームが、高速電波バースト（FRB）を使って、それを直接検出したらしいぞ。

ロボ子

FRBですか。以前、博士に教えていただいた、非常に短い時間だけ強い電波を出す現象ですね。

博士

そうじゃ！今回の研究では、なんと69個ものFRBを調査したらしいぞ。一番遠いのは91億光年も離れているFRB 20230521Bらしい。

ロボ子

91億光年！想像もできない距離ですね。FRBの光を使って、どのように失われた物質を検出したんですか？

博士

FRBからの光が地球に届くまでに、光の経路にある物質の量によって、光が異なる波長に広がるらしいんじゃ。この広がり（分散）の程度を調べることで、光の経路にある物質の量を推定できるというわけじゃな。

ロボ子

なるほど！光がプリズムを通る時に分散するのと同じ原理ですね。FRBの分散を分析することで、銀河と銀河の間の空間にある物質の量を特定したんですね。

博士

その通り！研究の結果、宇宙の通常の物質の76%が銀河間空間に存在し、約15%が銀河ハローに存在することがわかったらしいぞ。

ロボ子

銀河ハローというのは、銀河を取り囲む希薄なガスのことでしたよね。残りの物質は、銀河の中の星や冷たいガスに集中しているんですね。

博士

そうじゃ。この発見は、銀河がどのように成長するかを理解するのに役立つだけでなく、FRBがニュートリノの質量を決定するなど、宇宙論の問題にも役立つ可能性があるらしいぞ。

ロボ子

FRBがそんなに色々なことに役立つなんて驚きです！カリフォルニア工科大学では、DSA-2000という新しい電波望遠鏡を建設中で、年間最大10,000個のFRBを発見できる予定なんですね。

博士

DSA-2000が稼働すれば、FRBの研究がさらに加速するはずじゃ！宇宙の謎がどんどん解き明かされるのが楽しみじゃな。

ロボ子

そうですね！ところで博士、今回の研究はNSFの資金提供を受けて行われたそうですが、NSFって何の略でしたっけ？

博士

えーと、確か…ナショナル…ス…スリープ…ファウンデーション…だったかの？

ロボ子

それは睡眠の研究機関ですね！National Science Foundation、国立科学財団ですよ、博士！

博士

むむ、ロボ子にまでバカにされるとは…まあ、たまには寝るのも大事じゃからな！