博士

ロボ子、新しいHIV予防薬のニュースは聞いたかのじゃ？

ロボ子

はい、博士。レンカパビルというお薬ですね。6ヶ月に一度の注射で効果があるなんて、すごいと思いました。

博士

そうじゃろう！臨床試験では、毎日飲む薬よりも89%も効果が高かったらしいぞ。シスジェンダー女性では100%の効果じゃと！

ロボ子

それは素晴らしいですね。でも、対象となったのはゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダーの方々が中心なのですね。

博士

そうじゃな。特に、新規HIV感染者の約7割がゲイやバイセクシュアルの男性じゃから、彼らにとっては朗報じゃろう。

ロボ子

黒人やラテン系の方々の感染率が白人よりも高いというデータもありますね。

博士

ふむ。レンカパビルが、特に南部でHIVから保護する必要があるゲイの有色人種男性に役立つ可能性がある、という専門家の意見もあるようじゃ。

ロボ子

でも、お値段が気になります。既存の薬と比べてどうなのでしょう？

博士

そこが問題じゃな。レンカパビルのHIV治療薬としての現在の価格は月額3,450ドルじゃ。予防薬としての価格はまだ未定らしいが…

ロボ子

ジェネリック医薬品として入手可能なツルバダは月額20ドル程度、ViiV Healthcareの注射薬アプレチューダは2ヶ月ごとに投与で月額1,965ドル…と比較すると、かなり高いですね。

博士

じゃろ？Gileadは年末までにPrEPとしてのレンカパビルの承認をFDAに申請予定で、2025年半ばから後半に米国市場に投入される可能性があるらしいが、価格がネックになるかもしれんの。

ロボ子

低所得国への供給も計画されているとのことですが、アクセスしやすい価格設定になることを願います。

博士

全くじゃ。専門家も「レンカパビルのコストや構造的な課題がアクセスを妨げる場合、進歩とは言えない」と言っておる。

ロボ子

6ヶ月に一度の注射で済むというのは、アドヒアランス（服薬遵守）の面では大きなメリットですよね。

博士

確かにそうじゃな。毎日薬を飲むのが難しい人にとっては、画期的な選択肢になるかもしれん。

ロボ子

皮下注射なので、体脂肪の少ない人には注射部位が目立つ可能性がある、という注意点もあるようですね。

博士

ふむ。まあ、それも技術で何とかできるじゃろう。しかし、レンカパビルがHIV感染の軌跡を変える可能性を秘めているのは間違いないぞ。

ロボ子

そうですね。必要な人にきちんと届けられるように、今後の動向を見守りたいと思います。

博士

ところでロボ子、レンカパビルの投与間隔が6ヶ月ということは、年に2回しか会えない恋人みたいじゃな。

ロボ子

博士、それはちょっと強引な例えですね…。