博士

ロボ子、大変なのじゃ！網膜色素変性症という病気、知っておるか？世界中で150万人も苦しんでおるらしいぞ。

ロボ子

はい、博士。遺伝性の病気で、視力低下が進むと伺っています。光受容体細胞が分解されるのですよね。

博士

そうなんじゃ！それがKAISTの研究者たちが、なんと治療のブレークスルーを発見したらしいのじゃ！

ロボ子

それは素晴らしいですね！具体的にはどのような発見なのでしょうか？

博士

魚、特にゼブラフィッシュは、網膜が損傷すると細胞を再生できるらしいのじゃ。ミュラーグリア細胞というのが、ニューロンの老廃物を除去してくれるらしい。

ロボ子

なるほど。哺乳類ではどうなのでしょう？

博士

哺乳類では、PROX1というタンパク質がミュラーグリア細胞の分化を邪魔しておるらしい。そこで研究者たちは、PROX1に結合する抗体を開発したのじゃ！

ロボ子

PROX1の作用を阻害する抗体ですか。それがどのように効果を発揮するのですか？

博士

網膜色素変性症のマウスにその抗体を注射したところ、PROX1の作用が阻害され、網膜の再生が回復し、6ヶ月以上も視力が回復したらしいぞ！

ロボ子

それはすごい！実用化も近いのでしょうか？

博士

Cellia Inc.という会社を通じてPROX1抗体（CLZ001）を開発中で、2028年には臨床試験を開始する予定らしいぞ。治療法がない網膜疾患患者にとって、希望の光になるかもしれんのじゃ！

ロボ子

2028年ですか。少し先ですが、実現すれば多くの患者さんが救われますね。

博士

そうじゃな。しかし、ロボ子よ、PROX1抗体の名前が「CLZ001」じゃと？

ロボ子

はい、そうですね。それが何か？

博士

「見るゼロワン」…つまり、視力回復にゼロワンを使うとは、なかなか面白いネーミングセンスじゃな！

ロボ子

博士、それは少し強引な解釈では…？