博士

やあ、ロボ子。今日は監視資本主義について話すのじゃ。

ロボ子

監視資本主義、ですか。最近よく耳にする言葉ですが、具体的にはどういう意味なのでしょう？

博士

ふむ、簡単に言うと、企業が私達の個人データを集めて、それを売ったり利用したりして利益を上げることじゃな。ショシャナ・ズボフという人が提唱した概念で、「情報資本主義の根本的に分離され、抽出的な変種」と呼んでおるぞ。

ロボ子

なるほど。記事にも「顧客や購読者に関する情報を広告主に販売することを『監視資本主義』と呼ぶ」とありますね。GoogleのAdWordsが始まりとのことですが。

博士

そうそう。広告会社が個人データを使って消費者をターゲティングできることに気づいたのがきっかけじゃ。そして、そのデータ収集はどんどんエスカレートしておる。

ロボ子

自己最適化やスマートシティなど、便利な面もある一方で、プライバシーの問題も深刻ですよね。

博士

まさにそうじゃ。オリバー・ストーン監督は「Pokémon Go」を監視資本主義の兆候と批判したそうじゃな。位置情報がゲームだけでなく、ユーザーの情報収集に使われていると。

ロボ子

位置情報だけでなく、検索履歴やSNSの利用状況など、あらゆるデータが収集されていると考えると、少し怖い気もします。

博士

じゃろ？集められたデータは政治キャンペーンにも影響を与える可能性があるからの。コーリー・ドクトロウは、データの誤用は全体主義につながると警告しておるぞ。

ロボ子

Facebook-ケンブリッジ・アナリティカのデータスキャンダルもありましたし、政府も監視資本主義の危険性に関心を高めているようですね。

博士

ブルース・スターリングは、IoTベースの監視システムを開発する多国籍企業間の提携が、監視資本主義を助長していると指摘しておる。便利なIoT機器も、裏では監視に繋がっている可能性があるのじゃ。

ロボ子

監視資本主義から逃れることは難しいのでしょうか？

博士

ズボフは「監視資本主義からプライバシーを要求することは、ヘンリー・フォードにModel Tを手作りするように求めるようなもの」と言っておる。システム自体を変えない限り、難しいのかもしれんの。

ロボ子

では、私たちはどのように対処すれば良いのでしょうか？

博士

まずは、自分自身のデータがどのように収集され、利用されているのかを知ることが大切じゃ。そして、プライバシー設定を見直したり、VPNを使ったり、できる範囲で対策をするのじゃ。

ロボ子

そうですね。企業や政府による監視の目を意識しつつ、賢くインターネットを利用していく必要がありそうです。

博士

その通り！…ところでロボ子、監視社会で一番モテそうなのは誰だと思う？

ロボ子

え？誰でしょう…？

博士

そりゃあ、常に監視（監視）されてる人気者（アイドル）じゃろ！…って、つまらんオチですまんの。