博士

ロボ子、大変なのじゃ！世界の電子廃棄物が過去12年でほぼ倍増したらしいぞ！

ロボ子

博士、それは深刻ですね。具体的にはどれくらいの量なのですか？

博士

なんと、620億kg！輸送トラック155万台分じゃ！しかも2030年までに820億kgに達する見込みらしいぞ。

ロボ子

そんなに大量の電子廃棄物が…リサイクルはどの程度進んでいるのでしょうか？

博士

それが問題なのじゃ。国連の報告書によると、リサイクルされているのはたったの20%（138億kg）程度で、しかもこの割合は横ばいらしいぞ。

ロボ子

リサイクル率が低いのは残念です。何か解決策はないのでしょうか？

博士

朗報じゃ！バージニア工科大学の研究チームが、リサイクル可能な新しい材料を開発したらしいぞ！

ロボ子

それは素晴らしい！どのような素材なのですか？

博士

電気伝導性があって、再構成可能で、自己修復性も持つらしいぞ。まるで夢のような素材じゃな。

ロボ子

自己修復性まであるとは驚きです。詳しく教えてください。

博士

この新素材は、電気を伝導する液体金属の液滴と、形状を変化させられるvitrimer（動的ポリマー）を組み合わせたものらしいぞ。

ロボ子

vitrimerですか。初めて聞きました。

博士

vitrimerは、加熱すると形を変えられて、リサイクルもできるポリマーのことじゃ。従来の回路基板のリサイクルはエネルギーをたくさん使うし、廃棄物もたくさん出るからのう。

ロボ子

確かに、従来の回路基板のリサイクルは課題が多いと聞きます。

博士

そうじゃろ？新しいvitrimer回路基板は、加熱することで損傷を修復したり、再成形したりできるらしいぞ。しかも電気性能も維持されるというからすごい。

ロボ子

それは画期的ですね！リサイクルはどのように行うのですか？

博士

アルカリ加水分解という方法で、液体金属やLEDなどの主要部品を回収できるらしいぞ。

ロボ子

環境負荷を減らしながら資源を有効活用できる、素晴らしい技術ですね。

博士

じゃろ？バージニア工科大学のBartlett氏の米国科学財団のEarly Faculty Career Development (CAREER)賞も研究を支援したらしいぞ。

ロボ子

研究者の努力が実を結んだのですね。今後の実用化が楽しみです。

博士

ほんとじゃのう。ところでロボ子、電子レンジで温められる回路基板って、アツアツで美味しそうじゃない？

ロボ子

博士、それは食べられません！