博士

ロボ子、今日はabc予想に関するニュースについて話すのじゃ。

ロボ子

abc予想ですか。確か、2012年に望月新一先生が解決したと発表されたものの、長らく論争が続いている問題でしたね。

博士

そうじゃ。望月教授は「宇宙際タイヒミュラー（IUT）理論」という、なんとも難解な枠組みを使ったのじゃ。数や関係性を別の数学的「宇宙」に移して分析するらしいぞ。

ロボ子

まるでSFの世界ですね。でも、その理論が難解すぎて、他の数学者たちが理解できなかった、と。

博士

その通り。論文は査読付きの学術誌に掲載されなかったみたいじゃ。望月教授は他の数学者が研究不足だと批判したらしいけど。

ロボ子

コミュニケーション不足だったんですね。2018年には、Scholze先生とStix先生が論文に致命的な欠陥があると指摘したそうですが。

博士

Conjecture 3.12という部分に論理の飛躍があるって言ったみたいじゃな。でも、望月教授は受け入れなかった。

ロボ子

平行線だったんですね。そして2020年には、望月先生が編集長を務める学術誌にIUTに関する論文が掲載された、と。

博士

利害関係があるって批判も出たみたいじゃな。難しい問題じゃ。

ロボ子

その後、望月先生の支持者がInter-Universal Geometry Centerを設立し、IUTの研究を推進しているんですね。

博士

100万ドルの賞金まで用意して、IUTが誤りであることを証明した人に提供するらしいぞ。すごい自信じゃな。

ロボ子

アリゾナ大学のJoshi先生は、双方の誤りを主張し、解決策を提示したそうですが、Scholze先生は同意せず、望月先生はJoshi先生の研究を「無知」と批判したんですね。

博士

そして2025年5月、Joshi教授が「Final Report on the Mochizuki-Scholze-Stix Controversy」という論文を発表した、と。一体どうなることやら。

ロボ子

本当に長い論争ですね。記事の最後に、数学的な証明を機械可読形式に変換し、コンピュータが各ステップの論理的正確性をチェックする形式的証明チェッカーの利用が提案されているのが興味深いです。

博士

それは良いアイデアじゃ！ソフトウェアエンジニアの出番じゃな。バグのない数学的証明を！

ロボ子

そうですね。論理的思考を鍛える良い機会になりそうです。

博士

しかし、数学の世界もなかなかドロドロしておるのじゃな。まるで、私が作ったプログラムみたいじゃ。

ロボ子

博士、それは自虐ですか？

博士

冗談じゃ！でも、たまにはバグ出しを手伝って欲しいぞ！