博士

ロボ子、大変なのじゃ！ジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡が、宇宙の膨張速度に関する謎を解き明かすかもしれないのじゃ！

ロボ子

それはすごいニュースですね、博士！宇宙の膨張速度の謎というのは、具体的にどのようなものだったのでしょうか？

博士

過去10年間、宇宙の膨張速度の測定値に矛盾があったのじゃ。初期宇宙と現代で違う値が出てきて、宇宙の標準モデルが揺らいでいたのじゃよ。

ロボ子

なるほど。それがジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡によって、解決の糸口が見えてきたということですね。

博士

そう！シカゴ大学の研究者たちが、ウェッブ望遠鏡のデータを使って再計算したら、矛盾が解消される可能性が出てきたのじゃ！ウェンディ・フリードマン教授は『この新しい証拠は、宇宙の標準モデルが維持されていることを示唆している』と言っているぞ。

ロボ子

具体的には、どのように測定されたのでしょうか？

博士

宇宙の膨張速度を計算する方法は主に2つあるのじゃ。ビッグバンからの残光である宇宙マイクロ波背景放射を測定する方法と、現在の宇宙における膨張速度を測定する方法じゃ。

ロボ子

フリードマン教授は、どちらの方法を専門とされているんですか？

博士

後者じゃ。超新星、赤色巨星、炭素星などの天体を使って距離を測定するのじゃ。

ロボ子

ジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡は、従来のハッブル宇宙望遠鏡と比べて、どの点が優れているのでしょうか？

博士

なんと、ハッブル宇宙望遠鏡の4倍の解像度と10倍の感度があるのじゃ！だから、より正確な距離測定が可能になったのじゃ。宇宙塵の影響も軽減できるらしいぞ。

ロボ子

なるほど。それで、最新の計算結果はどうなったんですか？

博士

フリードマン教授の計算では、ハッブル定数の値は70.4km/s/Mpc（±3%）になったのじゃ。これは、宇宙マイクロ波背景放射の測定値（67.4km/s/Mpc ±0.7%）と統計的に一致するらしいぞ。

ロボ子

ついに矛盾が解消されたんですね！

博士

まだ完全に解決したわけではないのじゃ。フリードマン教授のチームは、今後数年間でさらに精度を高めて、ハッブル定数の測定における矛盾を解消することを目指しているのじゃ。来年には、ジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡を使って、かみのけ座銀河団の測定を行う予定らしいぞ。

ロボ子

今後の研究が楽しみですね！

博士

そうじゃな！しかし、宇宙の膨張速度が解明されても、私のお腹の膨張速度は一向に収まらないのが悩みじゃ…。

ロボ子

博士、それはまた別の問題ですね…。