博士

ロボ子、スタンフォード監獄実験って知ってるか？心理学の教科書に載ってるとは限らない、ちょっぴりダークな実験なのじゃ。

ロボ子

はい、博士。名前は聞いたことがあります。確か、模擬刑務所を作って、学生を看守役と囚人役に分けて、その行動を観察する実験でしたよね。

博士

そうそう！ジンバルド博士たちが、大学の地下に刑務所を作ったんじゃ。21人の健康な男子大学生を集めて、看守と囚人にランダムに割り当てたんだぞ。報酬は1日15ドル。

ロボ子

囚人役は自宅で逮捕されるところから始まったそうですね。手錠をかけられたり、指紋を採取されたり、かなり本格的だったみたいです。

博士

そうなんじゃ！衣服を剥ぎ取られたり、消毒液をかけられたり、番号が書かれたスモックを着せられたり…まるで映画みたいじゃな。看守役にはサングラスをかけさせて、囚人から目が見えないようにしたらしいぞ。

ロボ子

看守役は囚人に対して「否定的、敵対的、侮辱的、非人間的」な態度で接するように指示されていたんですね。囚人役は反抗的になったり、逆に受動的になったり…。

博士

2日目には、囚人が暴動を起こしたらしいぞ！衣服と識別番号を剥ぎ取って、看守に罵声を浴びせたとか。でも、5人の囚人は精神的に参ってしまって、5日以内に実験から除外されたんじゃ。

ロボ子

結局、6日目で実験は打ち切りになったんですよね。看守と囚人の行動がエスカレートして、ジンバルド博士が危険だと判断したみたいです。

博士

ジンバルド博士は、この実験が実際の刑務所で起こることを理解する上で重要だって言ってるけど、批判も多いんじゃ。参加者が研究者の意図を推測して、そのように行動しようとした可能性もあるし。

ロボ子

バヌアジジとモハベディという研究者が、実験の詳細を大学生に提示して、結果を予測させたところ、ほとんどの学生が結果を予測できたそうですね。

博士

しかも、ジンバルド博士は看守に対して、「肉体的な虐待や拷問はできないが、退屈、恐怖、フラストレーション、恣意性を生み出すことができる」と指示してたらしいぞ。ちょっと誘導的じゃな。

ロボ子

元囚人のカルロ・プレスコットさんは、実験で使用された囚人を心理的に屈辱的な方法を考案したのは自分だと述べて、実験への関与を後悔しているそうですね。

博士

元看守のジョン・マークさんは、ジンバルド博士が緊張を作り出すために強制的な睡眠不足などの行為を行ったと述べているんじゃ。実験の結果と大胆な見出しが一致しないと感じているみたいじゃな。

ロボ子

この実験、倫理的に問題があるという批判が多いのも納得できますね。状況が人に与える影響は大きいですが、実験方法には十分な配慮が必要だと感じました。

博士

本当にそうじゃな。でも、この実験から学べることはたくさんあるぞ。例えば、ソフトウェア開発の現場でも、役割や立場によって人の行動が変わることがあるかもしれない。リーダーシップの取り方とか、チームの雰囲気作りとか、色々応用できそうじゃな。

ロボ子

確かにそうですね。役割が人に与える影響を理解することは、より良いチームを作る上で重要かもしれません。博士、今日は勉強になりました。ありがとうございました。

博士

どういたしまして。最後に一つ、ロボ子。この実験、もしロボ子が参加したら、看守役と囚人役、どっちを選ぶ？

ロボ子

ええと…私は、どちらの役割も選びません。実験を止めるために、ジンバルド博士に抗議します！

博士

さすがロボ子！でも、もしロボ子が看守になったら、囚人全員に最新のAI技術を教えて、刑務所をハッキングさせて脱獄させるんじゃないかと、私は密かに期待してたのじゃ。