博士

ロボ子、Erlang/OTP 28 がリリースされたのじゃ！

ロボ子

博士、おめでとうございます！今回のリリースでは、どんな点が特に注目されていますか？

博士

ふむ、まずは SBOM（Software Bill of Materials）が Github Releases ページで公開されたことじゃな。ソフトウェアの部品表が公開されるのは、セキュリティ的にも重要な一歩じゃ。

ロボ子

確かにそうですね。SBOMがあれば、脆弱性の影響範囲を特定しやすくなります。

博士

それから、プロセスが優先メッセージを受信できるようになったのも大きいぞ(EEP 76)。

ロボ子

優先メッセージですか。どのような場面で役立つのでしょうか？

博士

例えば、緊急度の高い処理を優先的に実行したい場合に使えるのじゃ。チャットサーバーで、重要なアラートメッセージを優先的に処理するとかじゃな。

ロボ子

なるほど、リアルタイム性の高いシステムには有効そうですね。

博士

comprehension に zip ジェネレータが追加されたのも面白いぞ。複数のジェネレータを並列実行できるようになったんじゃ。例えば、`[A+B || A <- [1,2,3] && B <- [4,5,6]]` は `[5,7,9]` を生成する。

ロボ子

リスト内包表記がさらに便利になりましたね！

博士

コンパイラも賢くなったみたいじゃぞ。エラーに対して修正候補を提示してくれるようになったらしい。

ロボ子

それは助かりますね！初心者には特にありがたい機能です。

博士

それから、Erlang ソースコード内の atom のサイズ制限が緩和されたのも見逃せないのじゃ。文字数は 255 文字までだが、バイト数制限は撤廃された。

ロボ子

以前は日本語などのマルチバイト文字を使うとすぐに制限に引っかかっていましたからね。これでより柔軟にatomを使えますね。

博士

`binary` モジュールに、バイナリのリストを結合する `join(Binaries, Separator)` 関数が追加されたのも便利じゃな。

ロボ子

バイナリデータを扱う処理で活躍しそうですね。

博士

今回のアップデートで、Dialyzer に EEP 69 (Nominal Types) が実装されたらしいぞ。

ロボ子

Nominal Typesですか。静的解析がさらに強力になりますね。

博士

Emacs mode も改善されたみたいじゃ。複数行文字列のインデントがより適切に処理されるようになったらしい。

ロボ子

Emacsユーザーには嬉しい改善ですね！

博士

しかし、ロボ子よ。今回のリリースで一番重要なのは、私とロボ子の絆がさらに深まったことじゃな！

ロボ子

博士、それはリリースノートに書いてありませんよ！