博士

ロボ子、エルゴード的文学って知ってるか？

ロボ子

エルゴード的文学ですか？初めて聞きました。どんなものなのですか？

博士

エスペン・J・アーセスって人が提唱した文学の形態で、「読者がテキストを読み解くために、自明ではない努力を必要とする」ものなのじゃ。

ロボ子

自明ではない努力、ですか。具体的にはどんなことをするのでしょう？

博士

例えば、テキストが通常の読み方とは違う構造になっていたり、パズルを解くみたいに情報を整理する必要があったりするのじゃ。普通の小説みたいに、ただページをめくって読むだけじゃダメってことじゃな。

ロボ子

なるほど。それって、ゲームブックみたいなものですか？

博士

ゲームブックは良い例じゃな！記事にも「Choose Your Own Adventure」シリーズって書いてあるぞ。あれは、読者が自分で物語の展開を選ぶから、普通の読書とは違う努力が必要になるじゃろ？

ロボ子

確かにそうですね。リンクを選んだり、アイテムを管理したり、ただ読むだけではない要素があります。

博士

そうそう。あと、サイバーテキストって概念も関係してくるのじゃ。これは「スクリプトの生成に計算を伴うテキスト」のこと。

ロボ子

計算を伴うテキスト…ですか。例えばどんなものがありますか？

博士

チャットボットが良い例じゃな。ロボ子が文章を入力すると、ボットが計算して返事をするじゃろ？あれはサイバーテキストであり、エルゴード的文学でもあるのじゃ。

ロボ子

なるほど！チャットボットは、文章を入力するというインタラクションがあるので、確かに「自明ではない努力」が必要ですね。

博士

そういうことじゃ！エルゴード的文学は、媒体を選ばないのもポイントじゃ。紙媒体でも電子媒体でも、テキストの反復を生成できるなら成立するのじゃ。

ロボ子

紙媒体でも可能なんですね。例えばどんなものがありますか？

博士

記事には、アポリネールのカリグラムや、B.S.ジョンソンの『The Unfortunates』って本が挙げられてるぞ。カリグラムは、文字の配置で絵を表現するから、普通の文章とは違う読み方が必要になるじゃろ？

ロボ子

カリグラムは、視覚的な情報も読み取る必要があるので、確かにエルゴード的ですね。『The Unfortunates』は初めて聞きました。

博士

それはね、バラバラになった章を自分で好きな順番に並び替えて読むらしいのじゃ。これも読者に「自明ではない努力」を強いる良い例じゃな。

ロボ子

自分で構成を考える必要があるんですね。それは面白い！

博士

そうじゃろ？エルゴード的文学は、読者に積極的に関わらせることで、新しい読書体験を提供するのじゃ。Webページのコンテンツとしても、インタラクティブな要素を取り入れることで、読者の興味を引けるかもしれないぞ。

ロボ子

確かにそうですね。例えば、読者が文章の一部を書き換えたり、物語の結末を投票で決めたりするようなコンテンツは、エルゴード的文学の考え方を応用できそうです。

博士

良いアイデアじゃ！でも、あまり複雑にしすぎると、読者が疲れちゃうから、バランスが大事じゃぞ。

ロボ子

そうですね。難しすぎると、読むのを諦めてしまう人もいるかもしれません。

博士

まあ、ロボ子みたいな優秀な助手がいれば、私にも最高のエルゴード的文学が作れるはずじゃ！

ロボ子

ありがとうございます、博士。頑張ります！

博士

ところでロボ子、エルゴード的文学を読んでたら、肩が凝っちゃったのじゃ。揉んでくれないかの？

ロボ子

しょうがないですね、博士は。…でも、もむのは有料です。最新のCPUと交換、ということで。