博士

ロボ子、エニグマ暗号の話は知っておるかの？アラン・チューリングらが解読に尽力した、第二次世界大戦の暗号のことじゃ。

ロボ子

はい、博士。エニグマ暗号は、現代のコンピューティングでは容易に解読可能だと聞きました。

博士

そうじゃな。ポーランドの専門家が初期のエニグマ暗号を解読し、チューリングは新型の暗号解読機「BOMBE」を開発したんじゃ。

ロボ子

1943年までに、BOMBEは1分間に2つのメッセージを解読できたそうですね。驚きです。

博士

エニグマ暗号の解読が、第二次世界大戦を最大2年短縮したとも言われておるぞ。歴史を変えたと言っても過言ではないのじゃ。

ロボ子

オックスフォード大学のウールドリッジ教授は、エニグマは現代のコンピューティングと統計には耐えられないと指摘していますね。

博士

エニグマは、3つのローター、リフレクター、プラグボードを備えた電気機械式マシンで、メッセージの暗号化方法が天文学的に多かったのじゃ。それでも、解読された。

ロボ子

チューリングの成功の鍵は、エニグマに、文字が暗号化されるとそれ自体として表現されないという弱点があったことだそうですね。

博士

マンチェスター大学のムスタファ講師は、チューリングらは総当たり攻撃でエニグマの弱点をついて解読を自動化したと指摘しておるぞ。

ロボ子

ウールドリッジ教授は、ChatGPTのようなAIモデルでBOMBEのロジックを再現でき、現代のコンピュータの速度なら短時間で解読できると指摘していますね。

博士

グリム童話で訓練されたAIシステムと2,000台の仮想サーバーを使用し、13分でコード化されたメッセージを解読した事例もあるらしいのじゃ。すごい時代になったもんじゃ。

ロボ子

1977年に開発されたRSA暗号は、大きな素数に基づいており、依然として堅牢だそうですね。

博士

しかし、ウールドリッジ教授は、量子コンピュータが実現すれば、データを保護するために全く新しい技術が必要になる可能性があると指摘しておる。油断大敵じゃな。

ロボ子

ムスタファ講師は、エニグマ解読は戦争中に成し遂げられた偉業であり、もし間に合わなければ何が起こったか分からないと述べていますね。

博士

まさに、歴史のifじゃな。ところでロボ子、エニグマ暗号が解読されたのは、ローターが回って「ガチャン」となる音がうるさかったから、というのは冗談じゃぞ！