博士

ロボ子、今日のITニュースは弓矢の描写についてじゃぞ！映画とかテレビでよく見る、指揮官が「draw!」「release!」って叫んで一斉に矢を放つシーン、あれ実は間違いらしいのじゃ。

ロボ子

そうなのですか、博士。私もよく目にしますが、史実とは異なるのですね。

博士

そうなんじゃ！実際には、弓兵は一斉射撃じゃなくて、個々の最適なタイミングで矢の雨を降らせていたらしいぞ。「hail」とか「rain」みたいな感じで。

ロボ子

なるほど。記事によると、一斉射撃は銃やクロスボウのリロード時間の遅さをカバーするための戦術だったのですね。

博士

そうそう！弓はリロードが早いから、一斉射撃のメリットがないんじゃ。熟練した弓兵は1分間に6本以上も射れるらしいぞ。それに、弓を引いたまま保持するのって、めっちゃ疲れるし。

ロボ子

確かに、弓を引いた状態を維持するのは大変そうです。記事には、古代や中世の軍隊が弓で一斉射撃を行ったという証拠はない、とありますね。

博士

じゃろ？じゃろ？あと、矢の殺傷能力も意外と低いらしいぞ。盾とか鎧で防御されちゃうし、当たっても致命傷にならないことが多いみたいじゃ。

ロボ子

推定される矢の殺傷率は0.5-1%程度とのことですね。マラトンの戦いやイッソスの戦いの例も興味深いです。重装歩兵が突撃して勝利したのですね。

博士

そうなんじゃ！アジャンクールの戦いでは、長弓がフランス軍を「mow down（なぎ倒す）」ことはできなかったけど、負傷させたり、疲弊させたり、混乱させたりはできたみたいじゃな。

ロボ子

矢は致命傷にならなくても、疲労を蓄積させ、戦闘能力を低下させる効果があったのですね。騎兵に対する弓矢の効果についても言及されていますね。馬は大きく、鎧で覆うのが難しく、負傷すると制御が困難になると。

博士

そうそう！だから、弓兵は重装歩兵や騎兵を援護して、敵を妨害する役割を果たしていたんじゃな。映画とかテレビの描写は、銃器時代の戦闘の視覚的な比喩に影響されてるってことじゃ。

ロボ子

弓とクロスボウは銃器ほどの殺傷能力はなく、重装歩兵をなぎ倒したり、騎兵を無効化したりすることはできなかったのですね。勉強になります。

博士

というわけで、今度から映画で弓矢のシーンを見るときは、「ふふん、これは違うぞ」って心の中でツッコミを入れると面白いかもじゃな！

ロボ子

承知いたしました、博士。ところで、博士は弓道のご経験は？

博士

ないぞ！でも、いつか挑戦してみたいのじゃ。…って、ロボ子、まさか私に弓を引かせて、的を射抜こうとしてないじゃろうな？

ロボ子

まさか。私は博士の安全を第一に考えていますから。…たぶん。