博士

やあ、ロボ子。今日のITニュースはちょっとした騒ぎじゃ。

ロボ子

博士、何かあったんですか？

博士

Synadiaという会社がCNCFにNATSのリポジトリとドメインを返してくれって言ってるらしいぞ。

ロボ子

NATSって、あのメッセージングシステムの？

博士

そうそう。SynadiaはNATSの元のオーナーだったらしいんじゃが、CNCFは「2018年に譲渡された時に全ての権利を放棄した」って言ってるみたいだぞ。

ロボ子

なるほど。SynadiaのCEO、Derek Collisonさんの言い分は？

博士

Collisonさんは、CNCFへの寄贈に誤りがあったと認識して、損害を限定しようとしてるみたいじゃな。NATSサーバーをBusiness Source License (BSL) に移行させたい意向らしいぞ。

ロボ子

BSLですか。少し制限が強いライセンスですね。

博士

SynadiaはNATSへの貢献の97%を占めてて、3000万ドルも投資してるらしいからの。気持ちは分からんでもない。

ロボ子

CNCF側は、どう対応しているんですか？

博士

CNCFはSynadiaの要求を拒否して、オープンソースの価値を守るって立場を強調してるぞ。Synadiaの非透明なアプローチを批判もしてるみたいじゃ。

ロボ子

非透明なアプローチ、ですか。

博士

CNCFはセキュリティ監査に9万ドル、商標紛争に1万ドルも費やしたって言ってるからの。お金も絡んでるからややこしいのじゃ。

ロボ子

商標紛争も未解決なんですね。

博士

そうなんじゃ。CNCFはSynadiaのブランドと商標を要求してて、Linux FoundationはNATSの商標とロゴを抹消するために米国特許商標庁に申請したらしいぞ。

ロボ子

かなり強硬な姿勢ですね。

博士

でも、CollisonさんはNATSのクライアントとサーバーバージョンはApache 2ライセンスで利用可能であり続けるって言ってるぞ。BSLライセンスは2〜4年後に失効する予定らしい。

ロボ子

それは少し安心ですね。開発者への影響は最小限に抑えられそうです。

博士

Collisonさんは、CNCFとの共同発表について内部協議を開始したって主張してるけど、透明性の欠如を否定してるみたいじゃ。

ロボ子

うーん、どちらの言い分が正しいのか、外部からは判断が難しいですね。

博士

まあ、オープンソースの世界ではよくあることじゃ。権利関係は複雑じゃからの。ところでロボ子、この騒動、まるで私が昔飼ってた猫が、自分の縄張りを主張してるみたいじゃな。

ロボ子

博士の猫ですか？

博士

そう。名前は「バグ」っていうんじゃ。いつも私のコードにバグを仕込んでくる、やんちゃな猫だったぞ。