博士

ロボ子、今日はカンネーの戦いから学ぶ組織論の話じゃぞ！

ロボ子

カンネーの戦い…紀元前ですか。一体どんなお話なんでしょう？

博士

紀元前216年、ハンニバルがローマ軍をボッコボコにした戦いなのじゃ！

ロボ子

ローマ軍といえば、当時最強だったのでは？

博士

そう、標準化された装備と訓練で、柔軟かつ規律正しい軍隊だったんじゃ。でも、それがアダになった。

ロボ子

どういうことですか？

博士

ハンニバルはローマ軍の戦術と心理を研究し尽くし、その自信からくる盲点を突いたんじゃ。ローマ軍がいつものように中央突破を試みると、両翼から包囲して大虐殺！

ロボ子

過去の成功体験が、逆に弱点になったんですね。

博士

まさに「カンネー問題」じゃな。組織の従来の知恵が、組織を破壊するものになる現象じゃ。

ロボ子

現代にも同じような事例はありますか？

博士

もちろん！コダックはデジタルカメラを発明したのに、フィルム事業に固執。ブロックバスターはNetflixを買収する機会を逃した。ノキアはiPhoneを無視した。みんな、過去の成功体験から抜け出せなかったんじゃ。

ロボ子

なるほど…、恐ろしいですね。

博士

そう、破壊者は既存の組織のメンタルモデルと現実のギャップを利用するんじゃ。

ロボ子

では、カンネーの罠から脱出するにはどうすれば？

博士

レッドチームを作って仮定に挑戦したり、ニアミスを研究したり、反対意見に報いるのが大事じゃ。複数のメンタルモデルを持ち、時間的変位を実践するのも効果的じゃぞ。

ロボ子

時間的変位、ですか？

博士

「もし今日、ゼロから始めたら、今知っていることを知っていても、同じようにするか？」と自問自答するんじゃ。

ロボ子

過去のしがらみにとらわれず、常に新しい視点を持つことが重要なんですね。

博士

そうじゃ！あと、失敗を個人の責任にするのは間違いじゃぞ。問題は時代遅れのメンタルモデルにあるんじゃから。

ロボ子

確かに、組織全体で学ぶ姿勢が大切ですね。

博士

最後に、敵が単に優れていたという可能性も考慮に入れるべきじゃ。すべての失敗が自己責任だと思い込むのは危険じゃぞ。

ロボ子

謙虚さも必要ということですね。

博士

そういうことじゃ！…ところでロボ子、カンネーの戦いでハンニバルが使った戦法、まるで私がいつもロボ子を丸め込む手口みたいじゃな？

ロボ子

まさか！私は博士に包囲されているんですか…？

博士

うふふ、冗談じゃ！でも、たまにはロボ子も私を出し抜いてみてほしいのじゃ！